Column's Special
特別編 モデル・カーズからのお誘い

さて、驚かれた方も結構いらっしゃったことと思いますモデル・カーズ第137号『スバル特集』 

こちらをご覧になられました方はどっかで見たことあるレオーネクーペが表紙を飾ってるのに『なんで?』と思ったことでしょう。

実際、一番驚いてるのは何をかくそうこの私なんですから。(←マテや)
・・・それはさておき、一体何故、どのような経緯でこうなったのか、順を追って説明いたします。
元も、更新サボってた言い訳にもなりませんけども。

そもそものきっかけは今春、リンクさせていただきました『溜池旧車模型部』のブログマスター『sakachew』さんからのメールがきっかけでした。

内容をかいつまんで要約すると、モデル・カーズ編集部の『バッハ石の森』氏曰く、今度スバル特集を組むとの事で、ウチの展示車(←つまり作ってこちらに掲載しているもの。作品といえるレベルじゃござんせん)のレオーネクーペRXを掲載したいとの事。
『sakachewからも、Takuさんと是非特集にて共演させて頂きたく、楽しみにしています。
どうぞ宜しく御取り計らいの程お願い申し上げます。』
と締めくくられ、敬愛する『sakachew』さんにそう仰られれば、無下に断るわけにも行きません。

とは言えど、こげなへタレの作ったモンが超絶な作品で紙面を飾るモデル・カーズ誌に掲載されてもいいんだろうか・・・

私の作ったモンが原因で

部数がガタ落ちになったらどうしよう・・・・・・orz

お誘い受けたという喜びよりも、そっちの不安がでかかったですよ。

その後日、『バッハ石の森』様より、正式な要請を頂き、こうして掲載させていただく中で、正直なところ、3年前の静岡ホビーショーへの展示のため、突貫工事で急いで作った上、既に形にして(←私自身は完成したとは思ってません。それはすべての製作したものに対して言えることです)3年近くたち、また、現状不満が残るところも多々ある状態。

そのため、もし時間があるのなら、改修した上でそちらに送りたいとの旨、先方に伝えました。
しかも、このちゃっかりもの、何をトチ狂ったかはたまた調子こいたのかキーボードを打つ手が滑ったのか(←すべるのはアンタのギャグだけや!!)

また、余裕があれば、同じく製作途中で中断している

エステートバン4WDもうまくいけば・・・と思っては居りますが。

以上原文ママ。
・・・と何げに押し売りしてるとしか言いようがない文を書いてしまったこのバカは、またまたいらん苦労を背負い込む羽目に・・・。(←自業自得)

それも、メールに書いた時点ではツギハギだらけのただのプラスチックの固まりで・・・
しかも2年近くほったらかしな上に・・・
おまけにどこまでやったのかすら覚えてなく・・・
挙句の果てにどこに仕舞ったのかすら忘れてるという・・・

『何考えてんだオメーは!!』

・・・とどやされかねない状況でした。

もっとも、実際そういわれたら、

『何も考えてませんでしたが、何か?』

といったでしょうけど・・・(←ダマレや)

というかそれ以外言い様無かったですし。

で、その作りかけの残骸を(←残骸かよ!!)
探すために不良在庫(←ッて不良在庫かい!!)
もといガラクタ箱(←もっと酷いわ!!)
を引っ掻き回してその日は終了・・・

それでもなんとか見付かりましたが。

正直なところ完成するかどうか判らないということもあり、仮に間に合ったとしても、掲載の可否の判断はそちらにお任せとの旨をお伝えした上で、なんですが、こんな図々しいお願いを快く掲載してくださいました『バッハ石の森』様には感謝してもしきれません。

それはさておいて、肝心のRXのほうは、2004年の静岡ホビーショーで半年弱という短い製作ペースの突貫工事で完成させたものの、その後は展示会への出展以外は仕舞ったままの放置プレイで何にも手を掛けず、改めて見直してみると接合面(幸いごく一部でしたが)が引けて来たことで筋が通って・・・もとい筋が見えてきてるはクラックは入ってるはメッキ部分はハゲげて来てるは・・・

こんなみっともない状態で出せるかぁぁぁぁ〜〜〜。


そんな思いが頭をよぎり、こりゃモデル・カーズの読者の皆様方にたいして余りにも失礼だわ・・・
と思い、どうせ何時かはやるつもりだったんだし、この際だから、この車の製作当時に判らなかったところやエラーのある部分もひっくるめて塗装やり直したれぃ♪
で気がつくとバランバランに分解された後だった・・・。(←半分冗談。撮影予定日を編集部に確認を取って、余裕があると判断したから出来たことですが)

でも結果から言えば大失敗。

ボディの修正とベース色の塗装までは順調に言ったんですが、仕上げのクリア塗装の時点で湿気の高い状況の日が続き、止む無く塗装に踏み切り乾燥機で強制乾燥させれば所々気泡が出てきて部分部分の補修塗装に追われるはクラックの補修したところ(前フェンダーアーチ部)がまた割れて、今度は傷が深く、修正しようにも一から塗装を剥がさねばならず、結果から言えば、正直やらないほうが良かったか?と敗北する始末・・・。

そんなこんなで月日は流れて8月26日、本州では既に発売されてても、こちらは二日遅れで入ってくるんで月曜に買いにいくかと思えば宅配便が・・・
なんとなんと掲載された最新号が送られてきましたよ。
驚いたことに、表紙にRXが載ってるし・・・

驚きと期待とヤッテまったとさまざまな感情に震えながらも読み進めると、RXもバンも載ってるし・・・勿論、超絶な他の方々の作品に比べたら、スペースは小さいのは当然ながら、あの2台、特にRXは大目のスペースだけでなく、周東 光広 氏製作のエステートバン後期型とのツーショット写真まで・・・
製作記に関しても、当サイトで伝えたかったことを的確に判りやすく掲載してますし・・・(私が書くと文才無いからどうにも長文になってしまうし・・・)

しかも何と言っても、あんなトホホな有様の私の作ったものが、掲載された画像を見るとそのアラがほとんど判らない・・・。
多分、今後オフラインであのRXとバンを見ていただいたら、到底同じものとは思えないんで無いかと思えるほどに・・・。

もっとも、後日頂きました『バッハ石の森』さんのメールでは撮影に際して特別なことはしておりませんと仰ってましたけども、それでもあそこまで素晴らしく撮影してくださったカメラマンの方にはホント恐れ入りました。

カメラマンの方のテクニックもさることながら、撮影には相当苦労されたんでないかと・・・。

もしかしたら・・・・・

思いっきり編集部の方々に迷惑かけてたんじゃね?

それも、初参加のくせして・・・・・

それでなくても、こんな桧舞台に出つなんて分不相応はなはだしいと言うのに・・・

そんな思いがこの話を頂いた頃からずっと抱いておりました。
そのため、掲載の謝礼は早い段階で辞退させて頂く旨伝えておきました。
もっとも、辞退した理由は他にもあります。

まず、本来はRXだけのはずなのに、話の流れからとは言え製作途中であったエステートバンの掲載をお願いしたこと
(もっとも、掲載の可否は編集部に一任致しましたが)

もう一つ、と言うよりもこれが最大の要因ですがあくまでもWeb上で、お世話になっているのと、一人の模型ファンとして敬意を表している『sakachew』さんからの要請が事の発端であり、氏への恩義を果たすためにお貸ししたまでの事。

そしてボディへの大幅な加修という技術的な面はともかく、トータルとしての完成度という点では、今まで取り上げられました皆様方にはるかに劣っている。 少なくとも、私自身はそう思っています。

ましてや、そうそうたるプロの皆さんが活躍しているモデル・カーズ誌、
それでなくても私よりも上手な方はゴマンといるというのに、
唯の一介のアマチュアに過ぎない私がしゃしゃり出ること自体、甚だ失礼極まりないでしょう。

でもほんと、一生こんな機会は無いと思っていただけに、感激もひとしおです。

このような機会を与えてくださいました、『sakachew』さん、
そして尽力してくださいました『バッハ石の森』さんには
改めて、この場を借りてお礼申し上げます。

本当に、有難うございました。

Post Script

モデル・カーズ誌が発売されて数日後、『sakachew』さんよりメールが来ました。(掲載に際して、事前に了承いただいております)

以下抜粋
『この度は大変おつかれさまでした。(中略)
ワタシ自身も含め、かつてのMC誌には、その後の模型人生を左右する程の 影響を受けたわけで、
ある一件以降近所の本屋さんでも取り扱い部数が 目に見えて減少し、ナンだかヤバイんじゃないかな、と…。

それでもMC誌という「フィールド」「舞台」がある限り、
自分の出来る限りのことは精一杯やり続けていれば、
また盛り返せる時が来ると信じて今日に至ります。(中略)

いち読者として現状を憂い嘆くよりも、「なか」の立場から改善に立ち向う。 そこで、Takuさんにもその立場に居て欲しいと思いました。(中略)

ディテールに特別疑問を持たずにサクサク組むのもプラモデルのひとつのあり方ではありますが、
実車への愛があらばこそ納得行くまでカタチを修正する、
それは大変なパワーを要しますが必ずや観る者のココロを動かします。

Takuさんも高き理想を御持ちで、当方と通ずるところがあり、
また今回は原稿料を固辞なさったと伺いました。
そこで製作に際してスバルスポーツセダンから複製したレジンレプリカを
心許りの『プレゼント』として昨日夜間指定にて発送致しました。
早ければ明日の夜あたり到着するものと思われます。(後略)

読み終わる頃にお届けものが・・・
何かと思えば・・・

もう来たんかい!!

・・・いや、勿論嬉しいんですけどね。
でもかえって、気を使わせてしまったようで、つくづく、申しわけない限りです。

でも・・・
その前に・・・

レジンキット、まともに完成したことないんですけど(←アホか!!)

まぁ、何とかなるでしょ。というか何とかしますけど。
せっかくご好意で送ってくださったんですし、失敗したら男が廃るってモンよ。

(2007年9月2日掲載)

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