N II Sタイプ(1969-1970 N360)
ハセガワ1/24

HONDA N360 N II S Type(1969-1970 N360)

さて、サニトラでカーモデル界にて旧車復活いたしましたるハセガワが次に送り出したりますはホンダのNコロことN360!?
本作は同社75周年記念のメモリアルとしてリリースされました

非常におめでたい限りではございますけれど、私個人の思いのたけをぶつけさせて頂ければ

待ち草臥れたわ!!(←マテや)

いや、キット出てから一月以上経ってサイトにの上げてるアンタもアンタだろとツッコミ入りそうですけど、スバル360を出した時点でNも出してくれるとは思ってはいたんですけれどもまさか10年以上も経ってからとは思いもよりませんでしたわ・・・

ただ、前評判どおりに期待にたがわぬ好キットであるのは間違いなく、既に完成させた方々も見受けられ、模型誌でもレビューされておおむね好評でなによりです。

で、旧車といえば速攻で早作りしてるアンタにしてはずいぶん出遅れたのね

と間違いなく言われそうですけど、そりゃ渡しとしても早く掲載したかったんですけどねぇ

こっちにキット入ってくるのが遅かった上に3月の月末でオマケに年度末、車検整備で多忙になる時期に輪をかけて今年は函館雪解けるの早すぎてタイヤ交換の時期が早まって仕事でしっちゃかめっちゃか、おかげで筋肉痛に腰まで痛くなっちゃってのんびりキーボード叩いてる余裕ない上にシビックのノーマル逆改造にてこずって更新どころでなかったですから。

そんな感じでてんやわんやでした上に特に制作上問題となるような箇所もなかったので無理に急ぐこともまあなかったかな、と思いまして。

キットについて

今回も全くの新規開発とのことで何から何まで新規でタイヤ以外流用などは一切ないと言う何気に贅沢というか金かかってるというか・・・。
ただ、スバルから流用のこの10インチバイアスタイヤ、個人的にどうにも形状がしっくり来ないんですよねぇ・・・
サブロク用タイヤ特有のもっちり間がないと言うか。断面形状がスクエアと言うか、サイドウォールのふくらみ間がなく平面っぽくて。さりとてゴム部品なんでリューターにつけて削ると言う事も難しく、そこがどうにも気になるのですが、付属のホワイトリボンのデカールを貼り易くする措置ともいえますしそれを貼れば幾分緩和されるとも思いますし。

あとはグリルから透けて見えるからと言うのもあってエンジンの前部分のみパーツ化されてボンネットが別、しかもある程度エンジンコンパートメントが再現されていることから腕に覚えがある方ならエンジンを製作してエンジンルームを作りこむことも可能な事は今月のモデルカーズ誌上で吉田さんが立証されておりますし、説明書にこそ記載はないですけど車高もホイールも2種選択出来るようにするなどサニトラ同様ユーザーに嬉しい限り。
完全なフルノーマルにもちょっと弄った仕様にするも様々な楽しみ方ができる好キットだと思います。

前回のサニトラで懸念していた販売的なに苦戦してカーモデルの新規開発凍結、と言う自体は無事に回避できたみたいで一介のファンとしては安堵しております。

バリエーション展開もパーツ展開を見る限りフロントパネル形状から異なるNIIIこそむずかしいとは思いますがNIあたりは出そうな気がしますが・・・
ボンネットのパーツ配置図的にキットのボンネットの反対側の空白でNI用3箇所ルーバー付きがありそうだったり円形のサイドウインカーレンズがパーツ化されていたりと何気に状況証拠ありそうですから。

ボディについて

全くの新規開発ということでプロポーションは文句の付けようありません。
毎度のことながらハセガワ特有の繊細なタッチで実車の雰囲気を見事に再現しており、タッチが繊細ゆえに毎度のことながら各部オープニングラインのスジボリが細く、浅い気がするのでスジ彫りをするのですが、今回は普段と違い当時の軽自動車と言うこともあり塗膜を薄く塗装して見ることもあり、普段の0.3ミリでは太いのではと判断、今回は0.2ミリのBMCタガネでオープニングラインを彫り下げておきます。

ボディについて塗装前の下地処理という点で気になるところは3点。左から・・・
・ボディ前側のパーティングライン
ご覧のようにパネル継ぎ目のスジ彫りに隣接な上にパネル接合ボルトの頭が二つ。なのでこの部分を削るときボルト頭まで削りそうなのがネック。ですが丁度バンパーの陰になることもあってボルト頭がなくなっても案外気にはならないかと。穴を開けて伸ばしランナーをと言う手も無くはないですけど頭がかなり細く0.1くらいなので開口する方が大変かと。

・ルーフ中央部のくぼみ、と言うか凹み?
運転席側センターピラー付近の所に楕円状に凹んでいる箇所がありますので最初のサンディングで消しておかないと完成にときに結構目立ちます。600番のペーパーの場合結構削らないと消えないのですが400番だと削りすぎるかも・・・この場合、当て板をつけて広範囲にかけながらやらないと屋根の表面の一部にうねりを生じる恐れがありますのでペーパーがけに自信がない方でしたら薄くパテなり瞬間接着剤を盛るなどして凹んでる部分に肉盛りしてその部分が平らになるように削った方がいいかもしれません。

・リア端のパーティングライン
リアピラーの所が実に惜しい所でピラーを横切る形で走ってるんですけど雨どい部分にもまたがって段差が生じているので形状修整を含めて行う必要があります。
その反面、テールランプ下にある箇所についてはさほど難しくはないと思います。


フロント側で気になるところと言えばSタイプ用のフォグランプ、取り付け穴を金網部分に開口する支持なんですけどメッキ枠と組み付け前に開けたのですけど枠の部分に干渉して収まり悪く、ランプの取り付けボッチを折ってしまいもう一つのキットから流用する羽目に・・・。
なので枠と網部を組み合わせてから開口した方がよろしいかと。

あとフェンダーミラーですがSタイプとDX用2種類入ってるのもありがたい限り・・・なんですけどサニトラと違って鏡面とステーが別パーツ。
作りやすさで言えばサニトラの一体式なんですが形状の再現度で言えばこちらの分割式の方がはるかに上なだけに悩ましい部分。
しかもSタイプの場合ボディカラーと同色だそうで・・・この形状でメッキのも見たことあるんですけども。
なので鏡面にクリアーを塗って乾燥後漂白剤でメッキを落とし、双方接着して組み合わせ固定後、鏡面部分を両面テープにつく形で固定して塗装しました。


 

リヤ周りもテールレンズのメッキハウジングと別パーツでレンズのモールどもしっかり再現されて言う事ありません。
・・・どうやってくっつければいいかが悩みどころですけど。なのでここも木工用ボンドでつけて固定したのですが・・・。

其れ以上に下側にあるリフレクターで大失敗。本来リフレクターとなる赤い部分は上の円形の部分のみでそれ以外は透明・・・(バックランプ?)
それに気づかず全部赤一色に塗ってしまいました・・・。(←バカ)

それ以上に悔やまれるのが窓枠、メッキモール部分がグダグダになっちゃいまして・・・。

 


と言うのも、この車の前後の窓枠、窓を固定するゴムモールの中心部にメッキモールを埋め込む方法で説明書でもそのように塗装の指示があるんですが・・・。
こんなん塗れるかー!!
いやできる人は出来るんでしょうけど、これマスキングするにしても相当難儀、一発勝負でフリーハンドとなると更に難易度高いんですけど・・・

なので塗るのでなく貼る方向で挑戦してみましたが、ミラーフィニッシュでは細すぎてのりがはがれる上に曲線なじます、ベアメタルだと千切れる・・・
そのためセメダインのメッキテープ『ラピー』を使いました。これだとかなり細くても糊がしっかりしてますしマスキングでも重宝しています。けどこれもやっぱり曲線には追従しきれずぐだぐだに・・・

そうなると窓枠中央にスジボリして金属線を埋め込むしか方法がなくそれとて容易な方法でないですし・・・。

なのでここはモール自体を黒かメッキ一択にした方がいいかも知れません。。


ボディカラーは何気にポリバケツ・・・もといライトブルー。
いや箱絵の赤は皆さん選びそうですし白もなぁ・・・と思い画像検索してみたら何気にこのライトブルーが気になっちゃって・・・って実際はライトバンのLN360でよく見る色なんですけど。

GSIクレオスのGXカラークールホワイトを元にスージーブルーを混ぜた色を使用しました。当然いつものごとくスーパークリアーを混ぜた色を吹いてクリアーをインターバルなしで吹いています。


シャーシについて

こちらに関しては、もう何も言う事がないくらいのフルディテール。
シャーシ本体はホイールはうすがボディ色指定なのでその塗り分けに手間がかかったくらいですか。

取り付けがかなりタイトに感じられます上にボディ側の取り付けの爪が細すぎて折れやすい為ボディに組み込む際慎重に行わないと爪を追ってしまう恐れがあります。

あと気になったのはこれもタイヤの取り付け位置がフェンダーの面に近いところまできてしまう嫌いがありホイール側で若干削って調整しております。
まあサニトラと違ってほんのわずかの差になるのでこのあたりは好みの範疇になるとは思いますけれど。

ただ一つだけ、タイロッドがシャーシに干渉してハンドルの切れ角が不足気味に感じましたので丸やすりでタイロッドがあたる部分を削っております。
奥側だけ削っているように見えますが実際は手前側でも干渉してますので斜めに差し込んで両側削れるようにヤスリをかけております。


内装について

ここもかなりのこだわりようでSとDX双方のメーターやヘッドレストにステアリングにセンターコンソールと至れり尽くせりなのが凄まじく、情熱を感じますねぇ♪

何気に内装色の一部がボディカラーなのでマスキングに手間がかかるのですが説明書では記載ないですけど前側のドアの上の部分にも実車ではボディカラーがかかっているように見えましたのでそこも含めて塗装しましたが・・・。

そんなドア内張りもバスタブ一体ですけど内張りの整形もしっかりしていて申し分ありませんが、欲を言えばドアノブや窓のハンドルも部品としてつけて欲しかった所ではあります。

上でピンボケになりましたインパネ回り、こちらもかなりのこだわりようで、全体を覆う一体のものとそれぞれのモールドに貼る個別のとありますが説明書に記載されてますようにその場合彫刻を削らないとならないというのが・・・
しかもスーパーデラックスの場合、木目パネルとメーター一体の物しかなくその場合メーターのリングを削らなければならず、それだったらメーターパネルのリングのモールドをつけず真っ平らにするとか、木目の部分だけメーターの穴を開けない状態でその上にメーター盤面のデカール貼るようにすればSのウッドパネル仕様にもできますし(実車では設定ないですけど)
それとは別にコンソールボックスのフタのHONDAのエンブレムが彫刻とサイズが違うのでここだけは塗るのでなければどの道削らなければならないですけど・・・。
その前に塗りわけがド下手な私にはありがたい話しですし、個別のデカールあるおかげで木目のないタコメーターレスの低グレードに作れる拡張性もありますし。
まあラジオ部分のパーツを別パーツにその部分を平らにしておけばデカールを貼るのもさることながらついていない低グレードや他のキットにある社外オーディオのデカール(なかなかないですけど)を貼り付けるなんてお遊びも出来るのでは、なんて思いますが。

まとめと言う名のたわ言

本来なら速攻で掲載したかったところではありますが・・・

そんなわけで、大変お待たせの更新が他との抱き合わせになってしまい恐縮でしかもかなりタイミングを逸した更新になりましたが、たまにはこういうこともあるということで・・・

今回もまた基本ストレート製作という事で特殊な事は(トレッド調整以外)行いませんでしたが素材としてもかなり楽しめるアイテムなのは間違いない1台。
何気にバリエーション展開が多く、そしてオーナーの個性で様々な仕様が存在するこのクルマ、あなたなら果たしてどう作ります?

そういうアンタはどうなんだって?・・・

折角面白い素材ができたんです、このまま終わるわきゃないでしょ♪(←もったいぶるな)

(掲載日2016年4月29日)

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