1600TS(PR20 1967−1969)

フジミ1/24いすゞ117クーペ"ハンドメイド"改造

え〜・・・まず最初に『作らないの?』とツッコまないでくださいと言っておきながら、作ってしまいました事をお詫びいたします。

ついカッとなってやってしまいました。勿論反省しておりません。

・・・大変失礼いたしました。
とまあ、しょっぱなの冗談はさておいて、そもそものきっかけは昨年のHME、カーモデラーの皆さん集まっての飲み会の席上、親愛なるMizさんが言った何気ない一言・・・

『Takuさんなら117クーペからフローリアン作んないと〜♪』

Mizさん・・・お願いだから無茶言わんでけれ。

実際、117最初に買った中の一台、早速改修かけましたが形状のあまりの違いに早々と敗北しました・・・
・・・が、やはり昨年のレオーネ同様のインパクトとなると、やらずにおれるかい!!
と、廃車復活せん。なぜなら書類無いからだ!いくら程度が良くてもねぇ・・・・・・
すいません、はいしゃ違いでした。歯医者・・・でもなくて、拝謝・・・これも違いますな。
敗者復活戦に至った訳でして・・・

しかし・・・正直なところ、形に出来るとは思いませんでした♪

とは言えど、形状を性格にトレースできたとは言いがたい出来ですし、結局、静岡へ展示するために突貫工事のため、実質的な完成間に合わなかったんですから・・・
ま、苦肉の策って奴ですか♪

ボディ大改造

ご存知の方も居られるかと思いますが、開発時、当初117サルーンと名づけられていたこともあり、プラットホームを共用するものの、同じなのはホイールベースのみで上屋はまったくの別物・・・(←あたりまえじゃ!!)
結果的に全面的に作り直したため、元キットの面影、というか加工しなかった部分はございません。

まず、ルーフセクションをピラーごと切除して、キットのガラス部からフロントウインドウを大まかに切り出して角度を起こし気味に接着、そこからリヤピラーとルーフパネルをプラバンで大まかに切り出して箱組み。(このとき、削ることになるため、大きめに切り出すことがポイント)
接着はプラリペアを用いています。
また、この時点でトランク部も切除、プラバンで貼って平らにしておくとともに、ボンネットもプラバンを貼ってかさ上げ。この時点でフロントガラス下端とボンネット後端に開く隙間にもプラリペアで充填しておきます。
ちなみにプラバンはすべて1.2ミリを使用しています。

で、最大の難関は、ルーフ形状。ただ単にプラバンを貼っただけじゃあ、まっ平らを通り越してかえって逆Rに見えてしまいます。で、Rをつけるわけですが、何しでかしたかと言うと裏からライターやらポータブル半田ごてやらであぶって熱したところで指で押し出しました。

まったく、熱いのなんのって。
(↑当たり前じゃ!!)

で、大まかに押し出して大体出てきたら、平やすりで削りまくってくぼんでる部分を再度あぶって出して削ってを繰り返し・・・削っていくと窪んでるところが黒く残るんで作業自体はやりやすかったです。

皆様、このような無謀なことはマネしないように。わたしゃ何度か繰り返してやけどしないで押し出せる温度、と言うかあぶるタイミングを何度も失敗しながらつかんでやったことですので、参考にはならない、と言うか怪我する恐れがありますゆえ、絶対に真似しないことをお勧めいたします。

左右両サイドは40番のサンドペーパーで削りまくって、形状を整えるんですが、ものの見事に割れました。
まあ、この時点で予測はしていましたんで裏側からプラバンで裏打ちしたのは言うまでもありません。
で、大体平らになった時点でショルダーライン、膨らんでいるプレス部分をプラバン(こちらは0.5ミリ)で貼ってホイールアーチ部も短冊状にきったプラバンを整形したアーチ(この時点でアーチのある差を考慮して、大きめに削ります)に沿って、例のごとく、ペーパーがけと瞬間接着剤による穴埋めや面だし。

形状を合わせるのにこれ一台で瞬間接着剤2本は使いましたか。

ボディカラーはGSIクレオスのホワイトにボンネットはNo92セミグロスブラック。塗り分けはいろいろと調べてこのような形と判断しましたが、間違ってたらごめんなさい。サイドストライプは黒の帯デカールを切り出して張り付け。

今回、特に気を使ったというか凝った所は前後のウインドウモール。

こういう古い年代の車の場合、ゴムモール自体出っ張ってて中央にステンレスのモールが入っている形状なんですがこれを塗装で再現するのもメタルックなどのアルミ箔を用いるのも難しく、それ以前に一から作るとなると・・・
まず、左右に振り分けて0.5ミリ洋白線を用いて形を作りこれをボディに貼り付けて・・・

次に、先に付けたモールの両側にゴムの部分を再現する事になるんですが、
これは伸ばしランナーを貼り付けることによって表現。

完全に接着剤が乾いたら洋白線と伸ばしランナーとの段差をペーパーを用いて均して双方が同じ高さになるまで削りますが、削りすぎに注意したのは言うまでもなく、それでも削りすぎて薄くなり、はがれてきたという間抜けなオチがあります。

ちなみにウインドウですが1000番くらいのペーパーで均しておいて、モールをつけた時点でマスキング。モールのサンディング中に傷が入るのを防止しておきました。

で、モールの形状が整ったらガラス部をペーパーがけとコンパウンド処理で透明になるまで磨き上げましたが、実のところモールの処理がうまくいかず(よたってしまいました)悔いが残る部分です。

形状を合わせるのに2日は掛かりましたか・・・。


で、こちらが塗装を終え、マスキングをはがしたところですが、やっぱり、汚いねぇ・・・。


シャーシーについて

こちらの方のは、基本的にキットのままで、マフラーのみ、キットでは不要部品のデュアルタイプに変えています。

また、ホイールですが、実車の場合、(恐らく)TSのみ、117クーペ1.6ハンメイドと同じ14インチなんですけど、実はボディ改修時のホイールアーチの整形時の採寸ミスで、ホイールアーチそのものの大きさが小さく、14インチだとバランスが悪く、また、TSは専用カバーなんですがこれを作るのも難しいのでべレット用13インチ。で、タイヤですが、今回はバンダイの1/20スバル360/フロン手SS用1/20の10インチが一致しましたんでこれに変えました。もっとも、これは近いうちに変更するつもりですが。(もったいないし・・・)

なお、シャーシ全体の塗装は例によっても黒のパー吹きでおしまい。

内装について

今回はシートとステアリングはそのままベースキットのものを使い、インパネやコンソールは自作しましたが・・・見れたもんじゃございません。というわけで改修した時点で画像出します。

外装について

とにかく、ほとんどが自作でフロント回りも使えたのはウインカーとライト関係のみ・・・。

フロントグリルは1.2ミリプラ板とエッチングメッシュ、それと洋白線で何とか形にしましたが、実は、この時点でこの車両が失敗作なのに気づきました。

何とまたも採寸ミスでグリル、上下方向の寸法が足りず・・。

実は本来は上の画像の117クーペのグリルより切り出したライト部分、外周枠の寸法がグリル上下高さになるわけです。

すでに塗装を終え、バンパー取り付け穴あけた後だけに時間的に修正が利かず(つまり、バンパー用の穴を開けなければ正規の位置に開口し直せた)グリルのほうで辻褄合わせました。

これじゃフローリアンじゃなくて東ヨーロッパ方面の車みたい・・・。
もっとも、TSなんぞ知ってる人ほとんどいないだろうから大丈夫でしょう。たぶん・・・

勿論、これも直しますが。

 リヤセクションについても同じで、テールランプ、こちらもレンズを余り物のガラスパーツ(今回はフジミ1/24ケンメリGT-R用のサイド部分)から切り出して、角のR部分、ポータブル半田ごてを用いて丸くして、ボディの開口部と形を合わせながら削っていきました。
で、テールレンズがはまるまで整形できましたら接着してボディとの面を削って面一になるまで加工しました。

まった・・・この2枚作るのに何度失敗したことか・・・

また、最大の問題はランプを取り囲むメッキのモール。これもまた、洋白線細工。左右両端の上の部分のみは太めの角材を持ちましたが。

本来なら、バックランプが左右テールレンズ下中央に付くんですが、これも時間切れ。

これを作るのには、はっきり言って、結構手間が掛かります。

左右のウインドウメッキのモールは洋白の角材を用いてすべて作りましたが、角の部分、曲げたものの、うまくいかず・・・。やはり各セクションごとに分けて半田ごてでつけないとだめみたいですねぇ。

後、前後バンパーは両方ともハンドメイド用リヤバンパーを加工したもので細かい所ではサイドイウインカーが5角形なんですが透明プラ版より切り出しましたが例によって、うまくいかず。

あと、ドアのノブはアルミ箔をボディにはってノブの形状に切り出して手が入る部分を切り抜いて黒く塗装。これを作るのは大変ですし、時間も無いし。
まあ、見れるからいいかと。後ラジオアンテナは穴をあけ、虫ピンなんですがピンバイスで開ける際ボンネット部が厚すぎて穴が貫通できず折れる恐れがあったので途中でやめ、虫ピンの短く切ったのをつけましたがそれでも長かった・・。

エンブレムのデカールも、資料も時間もなくトランクの『FLORIAN』のみ。

まとめ

とりあえず、今回はただただ勢いだけで作った為、細かいところがミスだらけ、ですがそこそこ結構いい雰囲気に仕上がったと思います。

ただし、近いうちに改修するつもりですので、暫定的な掲載とさせていただきます。

いずれきちんとした形になりましたら細かいところも掲載しますゆえ、しばしのご猶予を。

Post Script
静岡の展示から少したち、親愛なるMizさんが名古屋に出張した際、
『Car Pla Net』の名古屋地区のオフ会があると言うことで、
時間を見計らい電話で私が乱入したときの一言・・・

『フローリアン、今度は角目のやつ作って
静岡に持ってきてくれってみんな言ってたヨン♪』By Miz

皆さん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・かんべんしてくれぇ

(掲載日2005年8月24日)

 

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