BMW-M1 (E-26 1978−1981)

2004年HME-北海道モデラーズエキシビジョン『Car Pla Net』ブース出品作品

エッシー・グンゼ産業1/24改造

このキットは高校生の頃、売れ残りを手に入れたものなんですが、ボディが物の見事に歪みまくってて、しかもルーフ部が、と言うより各ピラーが極端に片方に寄っていて、まるで横転した事故車のごとく平行四辺形な有様・・・その為、たまたま別の店にもあったキットを買い足したという間抜けなエピソードのあるキットです。

 とりあえず持ってても損は無いな、程度の気持ちだったんですが、『福野礼一郎のスーパーカー型録』(ネコ・パブリッシング刊)を読んで、製作を開始したキットです。

しかし、歪みに気を取られ、重大な事に気付かず、またもどえらい手間をかけざるを得なくなるというお約束どうりの展開にわたしゃ頭を抱える事に・・・(←単に学習能力無いだけって、自分で言ってりゃ世話無いわ・・・・)

キットについて

エッシーというブランドは、イタリアのメーカーで、グンゼ産業が当時輸入、パッケージ及び説明書を日本語に訳して販売されていました。ここ数年、動向を聞かなかったのですが・・・
ドイツレベルから、幾つかのキットが再販されているようで、この車のレーシングバージョンも、その中の一つなんだそうです。

このメーカー、市販車とレースやラリー等の競技車両の二通りのラインナップで、このキットもご多分に漏れず、なんですが、キット自体、実は市販車バージョンのこの車、共通化の弊害がモロにでてしまっていたんですねぇ。

わたしゃ実車写真を見て、作ろうとしたとき一言・・・

『昔の山田のキットかこれは―――!!』

と怒鳴っている自分がいました。あの頃は若かった・・・(馬鹿だった、じゃないっすので念のため・・・)

そう、このキットのボディ、実は、レース用のオーバーフェンダーが一体整形だったんです。

その為、またもいらん手間を掛ける羽目に・・・で、苦難の日々が始まった・・・と。

ボディについて

まあ、実際の所、実車を見たことなんてありませんので、資料を見ながら、手を加える訳なんですが、オバフェン以外にも、いくつかエラーが有りました。

かいつまんで説明すると・・・

@テールランプ周りの形状がおかしく、ランプの上側のリヤゲートと車体側の透き間がやたらとデカイ
Aテールゲート上にトランクリッド開口部のくぼみがモールドされてるが実車には無い
Bフロンドウインドゥ左右前端のエアインテーク部が開口されていない
Cワイパーやミラー取り付け穴がやたらでかい
あと、割りと、、引けやうねりが多かったですね。おまけにボディ本体も捩れてましたし。

その為、当初、程度の良いキットをベースにする予定を変更して、ゆがみのひどい方をベースに手を加える事に。どうせ、大幅な加工をするわけですし、出来が悪い方がいじるのに気分的にはらくでしたから♪

で、こちらが、加工前のボディとのツーショット。

見て頂けるとお解りかと思いますが、やたらとデカイオバフェンが・・・で、これを何とかしなければならず、どうしたかというと、ポータブル半田ごてのトーチであぶりながらフェンダーをならす訳ですが・・・

はっきり言って、熱かった・・・

火傷と火事には気を付けましょう。って、それ以前にご来店の皆様、こんな無謀な事は真似しないように。

で、こちら、上に乗っかってますのは、粗方熱で加工して、叩き出しならぬ、叩き戻ししたフェンダーの画像です。

で、この状態から、ヤスリやらペーパーやら総動員して表面を均して、ホイールアーチ部にプラ板を円周状に切った物を何枚も貼り付けて、またも削りまくり。実車資料を眺めながら、あ〜だこ〜だと形を整えるのにかなりの時間を費やしました。当時はデジカメなんぞ持ってませんでしたんで途中経過破無しという事でご容赦をば・・・いずれ、このような加工法、ご紹介しますんで気長にお待ちください。

で、テールゲートは隙間となる後ろの裾の部分をプラ板で延長して、対処しました。この時は。(時間が無かったので)

あと、フロントのエアインテークはモールド部を削り落とし、その部分を開口、ヒートプレスしたプラ板で加工したインテークを接着、瞬間接着剤で隙間を埋め、整形。

 

ボディカラーなんですが、当初はホワイトにするため、GSIクレオスのサーフェイサー500瓶入りにGSIクレオスのNo65インディブルーを混ぜ下地処理してNo1ホワイトにしたものの、No155スーパークリアーIIを仕上げに塗って、乾燥機で一晩寝かせた翌日、悲劇は起きた・・・

『何で赤いのが染み出してくんじゃ――!!』

・・・どうやら、時間に追われ、乾燥時間のインターバルが短い合間で最終仕上げのクリアーをかけた為、結果的に最下層の整形色の赤が染み出してきたようです。クリアーかけるまではまったくこのようなことは無かったんですが・・・クリアーかけるんじゃなかった。幸い、デカールを張る前に吹いた物なので、止むを得ず、結局、赤に塗り直す事に。GSIクレオスのNo79シャインレッドを吹いてコンパウンドをかけたのですが所々色は落ちるは艶は出ないは、散々な状態でHMEに出品と相成りました。

シャーシーについて

こちらの方は、特に問題なかろうかと思えばさに有らず。

気になって、仮組みしてみたら、やっぱり期待にこたえてくれました。

何かと思えばリアのホイールアーチとタイヤのセンターずれてるねん。おまけに車高も低いし・・・。

そんな訳で、シャーシはこちらの画像でシャーシの脇にある部品、リアのハブアクスル(サスアームとドライブシャフト、そしてディスクローターがつく部品)の位置を、アーム側の取り付け穴とハブ本体の取り付け穴の位置をずらし、アッパー(上側)アームは長方形の穴の開口部を前側に 前進させて、ハブ側の糊しろを削り、ロアー(下側)アームは穴を開けなおし、それぞれ辻褄を合わせました。

で、こちらが加工前と加工後です。向って、右側のハブが左側に比べ前進しているのがおわかりかと思います。

車高に関しては見送りました。どう対処しようか、考える時間が無かったんで・・・。

タイヤはフジミのピレリP7。インチアップディスクシリーズでよく使われている16インチ用のものです。。シャーシ全体の塗装は今回は、セミグロスブラック一色塗り。

時間が無かったので・・・

また、このキット、エンジンも再現されておりますが、とりあえず形にしただけという有様です。テールゲートを自作ヒンジで開閉可能にしたんですが・・・。

内装について

こちらもあえなく時間切れのため、説明書の指示に従った作業しか出来ませんでした。唯一、ステアリング位置がおかしかったのをステアリングコラムを適当なパーツを使って流用して修正した以外は・・・。

外装について

とりあえずワイパーを、モデラーズのエッチングパーツ>に変えたい外、これといった事は出来ませんでした。まじめに完成させたのHME前日の深夜だったんで・・・。

まとめ

なんだかんだで時間に追われ、勢いに任せて作ったわけで、未完成な有様ですが、形にはなりました・・・けど、正直な所、見れたシロモノではない有様で・・・

その為、再度ばらして、組みなおしました。←クリックすると改修後のページへ移動します

で、今回の画像、急いで撮った上にろくに確認しなかったため、所々ボケているのはご容赦を・・・


『忙しゅうて手が回らんかったんだよ〜〜〜!!』

・・・失礼しました。出来が悪いのをごまかすためではありませんので。(誤魔化すんなら画像処理でどうとでもなるし)

 

(掲載日2004年11月11日、2004年11月21日文章一部修正)

 

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