NISSAN SKYLINE 280D GT-L後期型 ニッサン スカイライン2000GT-EL4ドアセダン フジミ1/24改造 |
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NISSAN SKYLINE 280DGT-L 4dr Sedan (1980-1981 K-EGC211)
さて、スカイラインジャパンのセダン、前期とくれば後期型。
バリエーションを展開すれば金型代の償却コストを削減できるだけに出ると思っていましたけれど・・・
もうインチアップシャコタンシリーズで出した方が早いんじゃないのと言うこの一連の4ドア族車シリーズ(と勝手に命名)。
ここにきてようやく新車当時のカタログモデルに組める様になりましたけど・・・。
アオシマやマイクロエース(旧LS製)と競合すると考えてノーマルで出したのか、はたまた取材できる車が無かったからなのか・・・
そう考えると結局中途半端な上にホイールアーチは小さいままなうえにシャコタン状態のシャーシは何の改善もされていない上にしかも引っ張りタイヤを使いまわしてるせいでせっかくノーマルホイールを起したのにアンバランスだし・・・
チェイサーでは前後にエアロタイプのスポイラー纏ってるんだからこの後期ジャパンも当時のヒロとかヤマトなどのエアロつけたほうが喜ばれたんで無いかと。
せっかくノーマルで出したと言うにアンタはまた何言うとると誤解を招きそうなので追記しますと、簡潔にいえば中途半端。
ノーマルで出すのなら、なぜ最初からそうしなかったと言うことに対して怒っているだけで何度も言うようにノーマルとの選択式にして欲しかったと言うのが率直な意見。
特にジャパンの場合、前期と後期ではさほど目立った違いは前後ガーニッシュとインパネ、ホイールぐらいだからそれ以外をすべて共通にしていれば金型代だって安く済んだんでないのかと。
さらに改造パーツ部分を別金型にすればパーツ単品、あるいは別売りホイールにおまけとしてつければ売れるんで無いかと。
特にドアミラーなんか、GX60系マークII、チェイサーに同梱されていた単品パーツを付けてしまえばそれで済んだ話なのにねえ・・・
正直、無駄が多いパーツ割してるな、と言うのが前期と後期のパーツを見て思った感想。
まあ、キット自体の出来としては、かなりいい線いっているとは思うのですけれど、やはり前期に準ずるせいで所々で気になる部分がちらほらと見受けられるのが残念なところ。
今回はどうしても気になり修正をした部分もありますが、最小限にとどめました。
今回はなんだかんだで忙しかったせいもあって完成させるのに若干時間がかかり、それでも去年の今ごろにある程度形には出来たんですけど掲載するのがかなり遅くなりまして・・・。
正直こんなにトラブルだらけになると思わんかったわ!!
忙しい上にパソコンぶっ壊れるんだもん、データまでぶっ飛んじゃっていったいどうしろっての?!(←落ち着け)
キットについて
新規製作されました前期型のバリエーションとして追加されましたるこのキット。
概要としては前後バンパーとガーニッシュ及びライト関係、フェンダーミラーと後期型用のインパネと純正ステアリングが新規パーツ、ホイールも純正品がセットされ完全フルノーマルとして組める体制になっています。
もっとも、シャーシがそのままで前期型同様ノーマル状態でもシャコタンなのは言うまでも無くそのため足回りの修正を行ったうえで製作しております。
で、車高調整以外でも気になるところとしてフロント周りの形状がどうしても気になるため前期型とは別の、なおかつ既に情報としては既出になりますがそちらの方法で行うと共に・・・
意表をついてGT-ELではなく追加グレードの280D GT-L、すなわちディーゼル仕様に作ります。
このバカがフツーに作る訳ゃないでしょ♪
ボディについて
前期型において既に述べました様にフロントオーバーハングが長く感じたことで、ローレルの前例のとおり小径引っ張りタイヤに合わせてフロントのホイールアーチがやたらと小さく前後方向でかなり急なRを描いている形状を当然修正、と共にもう一箇所気になった部分を修正いたしましたのでその当たりを重点的に説明いたします。
左が加工前で右が加工後になります。
今回修正した部分はこのフロントオーバーハング部分、それもバンパー部分から下の所でバンパーが上にせり上がっている分フロントエプロンの位置も持ち上げられている感じがしたのと、プレスラインがフロントにしたがって上に持ち上がっているのですがその角度が急というかきつくなっていると言うか・・・
実はこの部分、私よりも先に気づいた方が居られまして、その方がどちら様かというと、モデルカーズ編集部『バッハ石の森』さま。
ネコ・パブリッシング社刊モデルカーズVol184 2011年9月号にて氏が製作されましたジャパン前期型の記事を参考に加工いたします。※石の森様より許諾済み♪
石の森さまの行った方法を私なりにアレンジ・・・になっているのかどうかと言われると自信ないですが(←マテや)要はオーバーハング部分をバンパーラインで分割して下に下げることでフロントフェイスの軽薄感を何とかしようと言うものです。
左が加工前で右が加工後になります。
ハイそこのあなた、加工後のものが汚いとか言わない。
製作状況のデータぶっ飛んじゃったんで出来たものの部品はずして取ったんです。
ご覧のように加工後のフロントグリルの入る部分、下のほうが広くなっているのがお判り頂けるかと。
ではどのようにやったのかをもうひとつのボディを用いて実践してみますと・・・
まず左右のオーバーハングのプレスラインの窪みに沿って切込みを入れます。
勿論サイド部分だけに入れるだけに留めフロントエプロン部分を全部切り取りはしません。
全部切ってしまうと接合時の位置調整が難しくなるのはもとより、シャーシをはめ合わせる際に強度不足から剥がれてしまうと言う懸念があるからです。
せっかく綺麗に塗れたボディが完成間時近で割れたら目も当てられませんって。
でもこの画像を見る限りはエプロン部分が離れていますよね、と言われましたらその通りですが、だからと言って全部切り離してつけてる途中、でもありません。
では、どうやっているかと言うと・・・
フロントセクション部分の切り込みの入れ方が違います♪
左右フェンダー部分からに切れ込みを前側左右1センチのところまで切り込んでそれとは別にフロントグリル部分、左右切込みから3ミリほど前の部分に真一文字に、それも左右端に5ミリほど残した状態で切り込んでエプロン部分を下に引っ張れば切り込んだ部分が延びてくれるためボディから切り離すことなくエプロンの位置を下にずらすことが出来ます。
あとは隙間の開いた左右フェンダー部分、プラ板で裏打ちしてパテなり瞬間接着剤なりで充填して整形し、プレスラインを彫りなおせば十分です。
前側シャーシ取り付け位置も下がるので副産物的に車高を上げることもできますし。
今回は左右約1ミリほどずらしています。
早々、もうひとつ、前期型では手が回らなかった部分としてフュエールリッドの開口部、今回はモールドを埋めて他のキット(マルイのジャパンターボ・・・の切り出したトランク)をテンプレートにしてあらためて彫りなおしています。
トランクリッドの筋彫りがそれに釣られて曲がったのは内緒だ!!(←堂々書いてりゃ内緒にならんわ)
とりあえず、ボディの加工は以上になりますか。
まあ他にもやりたいところもありますけども、完成を優先していたのもありますし、他にも手を加えているのもありますので♪(←何時になるんだか・・・)
てなわけで、ボディの塗装に入ることに。600#相当の不織布を全体にかけ足付け、洗浄して塗装。
ボディカラーは今回は珍しくもホワイトを選択。
と言うのもまあ理由がありまして、どう言う事かと言うとカタログに掲載されているある仕様にするため・・・
と言うかそうでもしないと仕様変更に気づかれないと言う実に単純かつ間抜けな有様なんですけどね。
GSIクレオスのEXカラーのウイノーブラックを下地に塗ってキズや整形ミスなどを確認、修正の後同クールホワイトの後で、クリアー混色、クリアーとインターバルをおかずに重ね塗りして乾燥させましたのはいつもどおりの作業なので言うまでもありません。
で、今回ボディカラーをホワイトにしたその理由というのは他でもなくディーゼルGTとするためなんですけどその識別ポイントが全くと言っていいほど無く、ぶっちゃけリアのエンブレム以外無いと言っても過言でないんですよねぇ・・・。
と言うのも実車の場合、エンジンとタコメーターの表示、グローランプの追加以外、GT-ELと殆ど代わりが無く、後は走ってて黒煙吐くかどうか・・・(←マテや)
そんな判りにくい改造するかと言われそうですが、実はカタログ掲載モデルにのみ特別にあつらえられた使用がありまして、それが何かと言うと・・・
はい、ボンネットからルーフにかけて描かれているこのレタリング。
カタログ撮影に用いられた車両に用意された専用のもので(ディーゼルGT専用カタログ12ページ掲載)市販モデルでは設定は無かったんですけど、これだけ判りやすいアイコンあれば誰も文句は言わないだろうと♪
・・・字が汚いと文句は言われそうですがorz
まあ画像編集ソフト持ってないんでウインドウズ付属のペイントでちまちまとドット絵遊びで地道にやってましたわ。
同じように製作したサイドストライプこそまあ何とかまともでしたけど左右リアアサイドの『DIESEL GT』は線傷入るしリアの『280G GT』は一番苦労した割にはご覧の通り・・・。
ここなんかいくつもデータ作って重ね塗りならぬ各色重ね印刷と言うかなり手間かけたと言うのに・・・。
なんか良い方法ありませんかねぇ。
フロント周りなんですがどうにもヘッドライト&グリル、天地方向の寸法が足りないような気がするんですよねぇ・・・
精悍には見えるんですけど全体で見るとどうもチグハグというか・・・
これでもバンパー位置を下げ、グリルとバンパーに隙間が出来たことで寸詰まり間がある程度は緩和していると言う気がしますけれど。
もっとも、実車の場合はヘッドライトと上のモールの間にもわずかながら隙間があるんですけども、そこまでやるとなるとさらに大掛かりになるので今回は見送っています。
それともうひとつ、フロントグリル向かって右側についているエンブレムがついていませんので他キットのエンブレムを複製してつけましたが・・・
見ての通り汚くなりました。
リアセクションは前期型に見られたテールランプの内側と外側の間隔が開いていた症状は見られず(まあ本音言えばもう少し感覚つめた方がよかったと思いますけど)特に問題は無いかと。
但し、説明書の塗装指示には間違いがひとつ。センター部分、『SKYLINE』の文字が入るセンター部分、全体がシルバーの支持ですがここは文字の下の細い出っ張り部分のみがシルバーになりますのでご注意をば。
メタルックが品切れで、ミラーフィニッシュだと細すぎて上手く切り取れず細義理にして貼り付けても弾力あるのが裏目にてて密着しないし塗装でやっても汚くなるわ・・・でめんどくさくなったのと直す暇なかった上に撮影時点ですっかり忘れて文章書いてるときに気づきました。
そしてもうひとつ、新規でフェンダーミラーがついてくるのはいいのですけれど、ステーが長すぎるので詰めて調整いたしました。
ローレルではものすごく出来がいい上にメッキか黒塗装かの違いだけだったのに、設計段階での図面の転用とか出来なかったんでしょうかねぇ・・・。
それと共に取り付けダボとかが全く無く接着には頭悩まされます。金属線を埋め込もうにもステーが細すぎるんで上手くいきませんし、前期でドアミラー前提にした弊害でしょうねぇ。
ということで今回もクリアボンドでそのままつけています。
内装について
キットの内装は前期型と同様にリアシートとドア内張りが一体整形によるいわゆるバスタブ式。しかもシートが小さくなっていると言う・・・
ここも変化が無く残念な部分。
まあ、実際に違うところと言ってもインパネ自体だけなんでまあ当たり前なんですが土台がひどいだけに文句のひとつも言いたくなります。
もっとも外から見てさほど気にならないから良いかという考えなんでしょうかねぇ?これ設計した人は。
塗装自体はセミグロスブラックを全体をざら付き気味に吹いてシート部分をマスキングの上フラットブラックとホワイトを混ぜた自作のグレーを吹いています。
実際こっちもインパネにしわ寄せ来てるし・・・
今回の場合ステアリングも純正になってはいるんですけど、インパネ小さいのに比例してかステアリングも小さく感じるんですけども・・・ねぇ。
それと共にシフトノブも新規になっていますけど・・・オートマチックになってました。
これは前期をオートマチックにした私に対するあてつけですか!!(←んなわけあるかい)
それとだったらもう少し考えて欲しい部分がありますけどねぇ・・・。
もうそれがどこかというと、このインパネ画像を見てお判りのようにペダル。
ブレーキだけでなく、クラッチペダルまでついてるんですけど、左右とも思いっきり不揃いなんですが。いろんな意味で。
前期型でもそうでしたけど、フツーの車はそもそもはどちらも同じサイズな上に高さ的にもほぼ変わりないはずですが。
しかも高さもなんだかペダルが奥まっている付き方してるし・・・。
当然使い物にならないのでローレルについていた幅の広かったブレーキペダルを流用。
インパネではなくバスタブ部分にステーをかまして取り付けています。
シャーシについて
基本的に前期型と共有になるためそちらを参考に・・・と言うことでここではホイールについて。
ホイールを新規に作る意気込みはいいんですけども、3分割にする必要性は果たしてあったんだろうか、ということとセンター部分、形状が似ていない上に青島のものと同じデザインなのが実に残念な部分。
この後期型の場合生産年次で2つ種類があってキット化されたのは後半生産の通風孔が8穴あるモデル。
ここは前半生産の通風工4穴の変則ディッシュタイプにして欲しかったところです。
なによりも外径が今までの社外アルミと異なり若干大きい為、キット付属の引っ張りタイヤをつけると余計に貧相に見えるんですよねぇ・・・足元が。
その為、今回は同じフジミのでも14インチのピレリCN36(ポルシェ911のナローモデルの前輪用)に変更しています。
まとめと言う名の戯言
今回は前期型ほどではありませんでしたがそれなりには難儀いたしました。
そして、今回製作して思ったことはといえば・・・
それでも、ノーマル前提なので前期型のような苦労はしなくて済みましたけど・・・ってそんな苦労はしたくは無いですけど。
でもやはりそれなりに手を加えないとならないと言うのはいじくるのが好きな私ならともかく、普通であれば敬遠されるのではないでしょうか
そういう意味で最新のキットなのになんで?と言いたい部分であり今まで作って来て言い続けた部分なんですよねぇ。
せっかく技術力も向上して作りやすさと完成度も高くなってきていただけにと思っていたらここ最近のキットはどうにもそれが当てはまらないのが気になるところ・・・これ以外にも一連のトヨタハイブリット然り、パンテーラ然り。
結局のところ、この流れ(旧車4ドア)ジャパン後期で打ち止めらしくそれからの展開が全く無いどころかインチアップシリーズ、すなわち普通の乗用車のキット自体の新規品が全く展開が無く既製品の焼き直しや再販ばかり・・・
これの派生で2ドアHTだって出せるはずですし180SXの後期、シルエイティに改修されて再販できずにいたのをボディをわざわざ新金型でだすくらいですから7thの4ドア前期だって出そうと思えば出せるはずと思いますし、売れそうなものはまだまだあると思いますけどねぇ・・。
何だかんだと苦言ばっかり言ってきましたけど一番の抗議行動は一切買わないこと。第一どうでもいいならわざわざキット買って作りません。一消費者の立場で、というか一介のモデラーとして思ったことを述べているだけで、これでも心配してはいるんですよ。
最後になりますが今回の改造部位についてアイディアの使用を了承していただきましたモデルカーズ編集部バッハ石の森様にはこの場をお借りしてお礼申し上げます。
(掲載日2013年1月14日)
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