660 Turbo Van HC(1995 JA11V-5)
ハセガワ1/24

SUZUKI JIMNY Van 660Turbo HC (V-JA11)

さて、サニトラでカーモデル界にて旧車復活いたしましたるハセガワが同社75周年記念のメモリアルとしてリリースされましたホンダのNコロことN360に続いてリリースいたしましたのはネオヒストリック世代の鉄板車種とも言えるスズキのジムニー!?

立て続けにオッサンホイホイな選定に非常にありがたい限りではございますけれど、私個人の思いのたけをぶつけさせて頂ければ

今更過ぎるでしょうが!!(←マテや)

いや、キット出てから三ヶ月以上経ってサイトに上げてるアンタもアンタだろとツッコミ入りそうですけど、忙しすぎて到底そんな余裕がなく・・・
実車の販売終了から20年も経って、と言うか今まで出なかったほうがむしろ不思議な気がするんですが。
フジミから出るには出ていましたが元々北米仕様のサムライで現行でこそジムニーカスタムとなっていますけども厳密に仕様がバラバラでオバフェン一体なんで小型車登録のシエラにした方が良かったんじゃないでしょうかねぇ?現状省かれている左ハンドルインパネをつけてサムライ仕様とのコンバーチブルとして。
まあジムニーと言えばイジって遊ぶ車と言うイメージ強いんでこの選択もあながち間違っていませんけど。

ただ、前2作共々前評判どおりに期待にたがわぬ好キットであるのは間違いなく、既に完成させた方々も見受けられ、模型誌でもレビューされておおむね好評でなによりです。

で、旧車といえば速攻で早作りしてたくせしてずいぶん出遅れたのね

と間違いなく言われそうですけど、そりゃ私としても早く掲載したかったんですけどねぇ

エアブラシがとうとう限界来たんで新調したはいいんですけど、従来のと同じのと共に別のも一緒に買っちゃって同じのを使えばいいものを当たらし物付きで別のでやったら特性つかめず、失敗しまくり挙句台から外す際に落っことしたものだから塗装面に傷が入り結局ブレーキフルード漬け・・・
で、確保していたもう一つのキットからやり直すはめになるは、上司の退職で現場の人手不足から仕事でしっちゃかめっちゃか、おかげで筋肉痛に腰まで痛くなっちゃってさらに目が言う事聞かなくなってぼやけるはしょぼしょぼするは挙句に痛くなるは・・・

まあ他に製作するものがいくつかあってそれらにかかりきらなきゃならなくなってのんびりキーボード叩いてる余裕ない上にオー集横浜への参加の準備とモデルカーズ出展のカムリの製作に追われて。到底余裕ありませんでしたので・・・

そんな感じでてんやわんやでした上に特に制作上問題となるような箇所もなかったので無理に急ぐこともまあなかったかな、と思いまして・・・って去年Nコロ作っていた時も似たような事書いてたなぁ・・・。

其れ以上に困ったのが資料の無さ。
と言うのも、このジムニー、案外ノーマル状態をキープしている車両が少なく、ネット上ではほとんど改造されている車両しか見つからなくてようやく見つけたのも限定車の物でどうにも確証がもてず、さらにネットショップでカタログ探しても5型どころかJA11型そのものがどこも在庫が無いという・・・
その為自分の好みを反映させて作りましたので実際にこの仕様はないと突っ込まれるかと思いますが、そこはイジって楽しむのもこの車種の魅力、という事で新車デフォルト、では無くむしろレストアの際に好みの仕様にしたと言う感じで一つ・・・。

キットについて

今回も全くの新規開発とのことで何から何まで新規で流用などは一切ないと言う何気に贅沢というか金かかってるというか・・・。
更に従来からあった車高選択のギミックもこちらでは上げる方向ですが継承してるだけでなく可動できるという新しい試みもあって・・・
実はこれですったもんだあったんですがある程度の対応策が既にあった、と言うかそれに気づかなくてようやく判ったのがほんの一週間前という・・・
そんなシャーシ関連の作りこみの凄さは特筆に価しますのでひっくり返して展示しても良い位(細かい部品折れるんでやっちゃダメですけど)
エンジン付いていたら単品で展示したくなる程ですがボディに入る側が省略されているのでそのあたりの加工も必要にはなりますが・・・・って当たり前ですけれど。

エクステリア、インテリア共々申し分ない出来ですし、前後バンパーが外れている状態でのシャーシの状態も表現されていますのでノーマル派だけでなくカスタム派の方々が遊べる要素も十分備えていると思います。
ただ、ホイールの固定方法が最近のハセガワのフォーマットなのか前後でそれぞれ別なので社外のホイールを入れるとなると知恵を絞らないとならないのですが・・・
ホイールこそ純正のスチールだけでなくオプションのアルミも付いているんですけれどもねぇ。
まあ流用できそうなホイール自体フジミのサムライの物くらいしか思いつかなかったりしますけれども。

ホイールの問題さえクリアできれば改造派の方々も様々な楽しみ方ができる好キットだと思います。

バリエーション展開もパーツ展開を見る限りボンネットのスクープが開口されている為初期型2ストモデルのSJ30こそこそむずかしいとは思いますが、ソフトトップでボディ新規で造ればと思いきや、これってドアが3種類の形体あるのね・・・(初期のみの幌ドアとハーフメタルとフルメタル)
ドアを別パーツにして展開すればと言うのはさすがに無理が有りそうなのでボディ裏側に切れ目入れておいてサッシ部分を切って選択、なら不可能ではなさそうですしフォグランプのリフレクターの不要部品を見るとグリルに一体の550エンジンのJA71Vあたりは展開ありそうな気がしますが・・・
あと今回こそクローズドバンの標準ルーフのメタルボディですが先程のべたソフトトップもさることながらパノラミックルーフも希望したい所ですし小型登録の1000や1300、シエラも出してほしい所ですが、これは売れ行き次第、でしょうかねぇ・・・。

なお、キットにグレード表記が全くないのですがこのJA11型には廉価グレードの『HA』と主力グレードとなる装備の充実した『HC』の2種類しかありませんので必然的にHCになる・・・はずです。(手持ちに資料が全くないんですよ・・・)

ただ、キットのモデルとなったこの5型、4型の最終限定車『ランドベンチャー』で先行して採用されたアルトワークスと同じセッティングの64馬力仕様(初期は55馬力で2型以降58馬力)の最強バージョンなんですが、内装がフルトリムとなっている為4型以前の物とは内装が異なってるんですよねぇ・・・。
なので5型以外の仕様で作りたい場合、内装の資料を探さなければならないんですが・・・
仕様云々以前にノーマルのジムニー、ネットじゃほとんど出てこない!!
なので今回探した資料もようやく見つかったのが限定車のものなので内装に関しての塗装には改めて別記しますが信憑性がない作例になりますのでご了承願います。(これも更新、と言うか掲載がすぐに出来なかった理由でもあるんですけれどもねぇ)

ボディについて

全くの新規開発ということでプロポーションは文句の付けようありません。
毎度のことながらハセガワ特有の繊細なタッチで実車の雰囲気を見事に再現しており、タッチが繊細ゆえに毎度のことながら各部オープニングラインのスジボリが細く、浅い気がするのでスジ彫りをするのですが、今回は普段と違い当時の軽自動車と言うこともあり塗膜を薄く塗装して見ることもあり、普段の0.3ミリでは太いのではと判断、今回は0.2ミリのラインチゼルでオープニングラインを彫り下げておきます。

ただ、シャーシ、と言うかフロアパネルとのハメ合わせの爪まで繊細なのはさすがに・・・

クリアランスがギリギリまで詰められているのは金型精度が高い証左でもあるんですがそのせいて前側がはめ込むのもきついので力を入れ間違えると破損しかねませんので注意が必要です。
攻めておく側の爪だけでも太くするなり横方向に延ばすなりして欲しかった所で、仮組みを頻繁に行う方やわたしのように完成後も脱着する人にしてみれば神経を使うと言いますか心臓に悪いといいますか・・・

ボディについて塗装前の下地処理という点で気になるところは4点。
・ボディのパーティングライン
ほとんど目ただないようにうまく設計されていますが、ボンネット左右側面の上部に走っている所だけは目立ちますので修整必要です

・サイドミラー取り付け位置のモールド
ミラーを取り付ける箇所に穴を開ける支持が説明書にあってその箇所を示す丸印が2箇所あるんですが(間違いなくバリエーションの展開はあるな)そこも削り落とす必要が有ります。

・ルーフ中央前側の湯口の出っ張り?
今時湯口が表側にあるのも珍しくも有りますが・・・
まあ今ならキット開けて即塗装、と言う人こそ少ないでしょうし、整形しやすくするための設計なんでしょう、と言う事でここは普通に削って消しておきましょう。 ・リアゲート表面に浮き出る凹み
これはボディ裏面、もっと言えばテールゲート裏側にシャーシの受けとパネルのモールドを表現している弊害で裏の出っ張り分表側が凹んでしまっているもので、600番のペーパーで均せば消えるんですが、スペアタイヤの押さえのゴムと鍵穴が・・・
今回こそそこを避ける形でペーパーかけましたけれども、完全に消しきれなかったのが・・・
といってもスペアタイヤをつけてエンブレムのデカールを貼ればほとんど気にはならないレベルになりました。(凹凸の目立たないボディカラーだったのも一因かと思います)

上記の上から2点は説明書に記載されているのですが、慰安のキットは製作する人にある程度のスキルを要求するものなんでしょうかねぇ・・・?

まあバリエーションの面もある一方でそれだけ模型人口的にスキルが成熟しているとの判断、なんでしょうけれども。

フロント側で気になるところと言えばフォグランプ、反射鏡がメッキ出ないのが残念と言えば残念。
その為反射鏡部分にシルバーを筆指ししたんですが見事にはみ出しました・・・(←ヘタクソ)

あとサイドミラーですが鏡面がメタルインレットが付いているのが良心的なんですが面積小さいので貼り付けはランナーから切り離す前に行った方が無難なのと(切り離してから貼って位置合わせに苦労しました)助手席側のほうのサブミラーが小さいので接着の際になくしやすい事、更にステーが細い為折りやすいので注意が必要です。

あとフロントグリルもエンブレムがメタルインレットで質感高くていいのですが本体取り付け時はもちろん作業場留意すべき点としてグリルした側の左右に伸びるパネル、これが細い上に中央部にスリット入っているので破損しないように気をつけなければなりません。

それ以外では各レンズ類の接着時に汚さないようにする所ですか・・・
私こそ木工用ボンドで取り付けていますけれど。


 

リヤ周りもテールレンズの 接着、及び反射鏡の塗装ではみ出さないように注意する事位でここも木工用ボンドでつけて固定しました。

それと共にスペアタイヤ、今回は塗装する余裕なかったのでカバーなしで作りましたがカバーは実車同様にタイヤに被せる方式なので後から追加する事は可能です。

また、反対に取付金具単体もパーツとしてしっかり再現されていますのでスペアタイヤレスの状態も再現できるのですが・・・
実際にはこの金具も取り外しているオーナーも多いので、外した状態にする場合ボディ側の接着穴を塞いでボルト穴を開口しなければならないのが辛い所でここも再現して欲しかった部分です。

 


ボディカラーはトリトンブルーメタリック。
と言っても実際にこの5型に設定があったのかどうかが判らず、キットの説明ではパッケージのアーバングレーメタリックしか指定がないと言う状況。

出来ればこの年代のボディカラーをリストにして記載してほしかったところです・・・。

1991年6月の2型で設定されていた青緑系のメタリックなんですが短大在学時に友人がソフトトップのこの色のに乗っていたのでその印象が強くって・・・。
実際この660エンジン搭載モデルのJA11型も仕様変更ごとに設定色変えているみたいな上にデータがないのと限定車が多く把握しきれないんですよねぇ〜。

しかもネットで出てくる車種はどれもこれも塗りかえられちゃってるのばかりなので調べようがほとんどないですし。

なのでカタログがないと判りようがないんですよ。そのカタログも見つからなかったですし。

ですのでどうしてもと言う場合でない限り変に実車どうりと考えず、皆さんが好みの色で仕上げられるのが健康的かと思います。

GSIクレオスのGXカラースージーブルーベースにキアライエローを混ぜて緑っぽくした上でクレオスのシャインシルバーを微量混ぜてメタリックにした色を使用しました。ただ、一回目はうまく行かず調色しなおしたんですが。
で、2回目でうまく行ったらボディを落っことしたと言う間抜けなざまになり2個目のボディでやり直した次第ですけれど。
当然いつものごとくスーパークリアーを混ぜた色を吹いてクリアーをインターバルなしで吹いています。

そして今回は窓の内側にリアガラスの熱線プリントデフォッガとリア左右の黒い縁取り、これは最近の車に良くあるセラミックラインではなく内側のウェザーストリップナンですがここもデカールで再現。縁取りはガラス側にガイドラインがモールドされておるので毎度塗装で悩ます私的にはありがたいのですが、リアデフォッガ、これ貼るのに位置決めがわからず、その為ガラスにマスキングテープを貼りボディにあてがって極細野サインペンでなぞってガイドラインにして裏側から貼り付けました。

・・・それでも若干ですが位置がずれてしまいましたが。

新しい試みだと思いますしバリエーション展開考えると熱線のついていない仕様も有りますから判らなくもないのですが実際にはデフォッガも横線が細すぎて目立たない上に縦線も位置がずれて片側しか見えなくフィルムの透過性が低くなる事からクリアコート前提なのかもしれませんが(説明書では推奨していませんけど)そのままだと透明度が低くなった状態が目立ちますのであえて貼らないということも選択肢として考えていいかもしれません。
上手に貼るのも難しい側面も有りますし。

内装について

ここはいわゆるバスタブ内装出必要なものは全て揃っているという感じなんですが、内側のドアハンドルやウインドゥレギュレーターハンドルがないのが構造上やむをえないとは言え残念な所・・・。

ドア内張りの中央部分とシートの座面中央部が同じ色なんでここはデカールで再現しても良かったんじゃないかな〜とも思いますが。
立体感はなくなりますけどガラス越しではそんな気にならないかと思いますし、この部分、何気に単色ではなく細かい模様パターンなので。

それで困ったのがその内装色。
説明書の塗装指示どうりに色買ってきて調色したんですが、どうにもコレジャナイ感が・・・こんなに紫っぽかったでしたっけ??
しかもネットで探して見つけた画像ではその色の物が見つからなかったんですよねぇ〜・・・。

なぜならいくつか見つかったオリジナルの内装が全部限定車『ランドベンチャー』の物で後はみんな張り替えられてるんですから。

なので標準のHCとランドベンチャーの違いが内装色にも及んでいるのがの確信も持てなかったのですが、今回は画像に従って塗装しました。
具体的には(数字はGSIクレオスMrカラーのナンバーになります)シート中央部の11+67の所に37+131、中央部上側を37、裏面含めそのほかの廻りを33に1を混ぜたものを塗り内装はバスタブ部分一部をボディカラーとなっていましたが確認したランドベンチャーでは完全フルトリム、かつ5型もフルトリムとのことでしたのでボディ裏側全体含め37でドア内張り中央を除いて塗装しました。

ただ、現在(正確にはこの内容掲載時点である2017年3月時点)発売モデルアートの最新号でプロモデルフィニッシャーで私もお世話になっている北澤氏のインプレッション記事ではこの塗装指示で間違いがないとのことですので大丈夫かと思います。

それとは別にインパネ回り、こちらに関しては全く言う事ないのですが、オプションとな高度・傾斜角メーター、ここはオプションと言う事で付ける場合は凹みを埋めてとの事でしたが横着して台紙ごと木工用ボンドで貼り付けました。

ただ、今回残念だったのがオーディオのデカールがなかった事。まぁ、実際には完成すると影になって目立たないですからある意味賢明な判断、なのかも知れませんけれど。

長くなりますので続きはこちらからどうぞ♪

(掲載日2017年3月13日)

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