2000 MEDALIST 後期型(1979-1981 E-KHC231)
ニッサン ローレル2000メダリスト4ドアハードトップ フジミ1/24

上からハの字車高短状態、キットストレートのノーマル車高、そこから車高を上げた状態になりますが・・・

シャコタンとノーマル、大して変わんねぇじゃねえか!!(←落ち着け!!)

シャーシについて

今回新規に制作されましたこのシャーシ、車高が2種類選択可能なのはもちろんのことですが、すでにお気づきの方もおいでと思いますが、5代目スカイライン”ジャパン”(GC21#系)のバリエーション展開を視野に入れているため、フロント側のシャーシ部品、つまりストラット取り付け穴が2箇所開いておりますが・・・

きちんと設計せんかい!!

いきなり何言うとるかというと、実はストラットがシャーシに入らないと言うステキなことになってまして・・・
シャーシ側のストラットの穴が小さいのかはたまたストラットの軸が太いのか・・・
実際にはストラットの穴と軸をまったく同じ寸法で設計しちゃったんでしょうねぇ・・・。
こういった可動部分はもとより部品のはまる部分はある程度のクリアランスを設けた上で設計しないとこのように全く入ってくれない事体に陥りますけれども・・・。
いったいどういう設計すればこんなステキなことになるんだろ。設計の基本的なところなはずなんですけれどもねぇ・・・
そのため、1.5ミリのドリルで穴を広げなければなりません。

管理人追記:初回掲載時に1ミリと書いて居りましたが、正確には1.5ミリの間違いでした。お詫びして訂正いたします。
それとともに、ストラット部品の軸穴もかなり細い上に車高調整のために長くなっていますので製作時に折れてしまうと言う昔の板シャーシの思い出がフラッシュバックして来たのは多分私だけでなないはず・・・。
ですので車高を決めてしまったら調整用のスペーサーを接着し、2ミリくらい残して切断してしまったほうがいいです。(てこの原理で柄が長い分だけ根元の部分にかかる力が強くなる道理)

それとともに、リアのサスペンションアームも2種類入っていますけれど、これにつくブレーキパーツの爪の部分が厚すぎて、と言うか爪の間の間隔がアーム側の寸法よりも小さいためにそのままでは接着できませんので爪を削る必要があります。
左が加工前で右が加工後になります。画像では判り辛いですがツメの内側が直線でなく曲線になっていますのでその部分を直線にするようにヤスリで削りました。

もっともホイールの形状によっては(通風孔の穴が小さくブレーキが見えない場合など)
このドラム部分のこれらのパーツは付けずにアーム部分のタイヤのはまる部分に2ミリの穴を開け、同寸法のプラ棒を埋め込んだほうがいいかもしれません。
今回はモデラーズのフレックスロッドを使用いたしましたが現在入手は困難ですので、と言ってもタミヤのものだと柔らか過ぎて適さないと思いますのでアルミの丸棒とかを使用したほうがいいかもしれません。

ただ・・・正直車高がノーマル状態でも低い上に、もう一つ問題点がありまして・・・。
ごらんのように足回りのアライメント、何それ、おいしいの?
と言わんばかりに狂ってるという。
画像向かって右側が直進状態で左側が思い切り外向いてると言う・・・

しかも、狂っているのはここだけでなく・・・

前後そろってタイヤとフェンダーのセンター位置がずれて全体が狂ってるってどうよ・・

はい、前も後ろも外側のほうに中心位置がずれています。
画像はレンズ効果でさらに強調されて見えますが実物も同じ言うな有様です。

上で掲載した画像は車高をさらに上げた状態でしたので改めてキットストレートでのノーマル車高の前側(画像左側)と後側(画像右側)の画像を掲載しますがこちらでもごらんのように前後共々車体外側にずれています。

そのため、車高調整どころか、シャーシ周りを徹底的に改造する羽目になりました・・・orz

まず、フロント側の車高ですがキットの車高調整用のスペーサーではこれでもまだ低いため、更に上げる為にキットのパーツよりも長い寸法に切り出した(大体2ミリほど)ランナーに軸穴をあけスペーサーを新たに作り・・・

用意したスペーサーをシャーシに固定。
このときにシャーシにボディを合わせた状態で車体進行方向に対しホイールのセンターがホイールアーチ中心位置に来る位置を割り出しなおかつ軸穴を出きる限り外側に出します。

前後方向は判るけど何で左右方向、すなわちトレッド(タイヤ左右間の距離)のシャーシの穴の位置まで変えるのかって?

その理由はこれ。
上が加工前で下が加工後。共にタイヤを切った状態なんですけれど、加工後のほうが加工前に比べタイヤの位置がセンターからあまりずれていない点に注目してください。
どう言う事かと言うと、サスペンションの支点が内側に入りすぎてそれによってタイヤが振れる範囲が大きくなると言うことです。
キット付属の小径引っ張りタイヤでは外形小さいからわかりにくい部分ですが、今回取り替えた標準サイズのタイヤを履かせたらはっきり言ってフェンダーに干渉すると。
その不自然さを緩和する為に支点位置を外側にずらしたと言う次第です。
普通干渉するなら逆に取り付け位置を奥にずらさないかって?

理屈としてはそちらの方が合っていますが、そんな世の中単純じゃあありません。
本来取らなくて良い場所でスペースを食ってしまっているのが最大の原因(理由は後述)
ここも設計が古いと感じる部分で、正直モーターライズ時代に使われた設計。
走行前提によるホイールの軸部分の強度確保のために取り付け部分を長く取ったことにより支点位置を奥に設定した弊害で苦肉の策だったんですけれど、車種選定懐かしく、その世代をメインにすえるのは良いんですけれどこんなところまで懐かしくすることもないのでは?


下手に私が言うよりも、当店がリンクさせていただいております。プロモデルフィニッシャー北澤氏のサイト『model car factory LITTLEWHEEL』こちらのコンテンツ内のブログの本年2月24日の記事をごらん頂いたほうが私の下手な文章よりもはるかにわかりやすいかとおもいます。

・・・なんだか説明を丸投げするようで非常に申し訳ない限りですが。

そして事態の元凶なのがこのストラット部品。
ブレーキローターの部品割りは目を見張る反面、実際にはこんなにゴツクないです。
車軸部分からホイールまで無駄に距離が出来ることによってサスペンションレイアウトがすさまじいことになってしまうと。
そのため、まずブレーキ部品とストラットの接合部分の肉厚を薄く削ることに。

それに伴い、サスペンションロアアームの穴の位置を外側にあけ直し・・・たまでは良かったんですがなぜか2箇所も(←バカ)実際には真ん中の位置で正解でした。
それに伴う形でストラットのロアアーム側のシャフトをいったん切除してその部分を若干削って高くなる分のはみ出しを調整、そして取り付け穴を外側にずらす形であけ直し軸を植え込みました。
はい、上下の軸がずれてるこの状態で回るかバカ!!と突っ込んだ貴方に一言。
実際の車はこっちで正規じゃ、こうしないとまともに走らんわ!!
はいこれも自動車工学的な話ですんで小難しいこと言いませんがフロントサスペンション、上側の支点よりも下側の支点を幅広くとることで直進性(もっと言えばわだちなどの路面からの反力を抑える)を保たてています。
それに伴い、タイロッドも中心部分を延長しております。

そして次にリアですが、まずサスペンション取り付け位置を前側にずらすためシャーシとサスアーム取り付け位置をずらし・・・って無理やりアームを削って取り付け穴を強引に広げて位置を調整しましたが・・・
説明しようにもこれはもう現物あわせでやるよりないんですよねえ・・・。

それに伴い、リアサスペンションの車高については、そのままではもう上げようがなかったのでかなり強引な方法に走りました。

見てのとおり軸を延長しました。
ランナーの切れ端を延長しシャーシの穴に入るように削りつつ加工。

タイヤ/ホイールは新規に作られたスピードスターMk.IIIなんですが・・・
うちに掃いて棄てるほど余ってんですけど。
そんなことはさておき、リムの深さの違いとノーマル時に幅の細い方を使うためか2台分入ってるのはお得ですが、それやるくらいならリムとセンター部分も別パーツにすればこのリム流用でマークIIのバリエーションも容易に出来たんでないかと。
というかリムの部分スピードスターだとボルト数が特殊だけにむしろそれ以外のホイールのほうが応用範囲広いと思いますが。昔バンダイで出してた族シリーズのホイールみたいに。
あとノーマルホイールだって表側だけ、というかカバーだけ作ればかぶせるだけですんだんですけどねぇ・・・。
アイディアは結構良かっただけにそこが残念な部分。

それはさておき今回はアオシマのセドリック/グロリア2000SGL-Eの純正ホイールにタミヤの14インチミシュランを組み合わせました。
もっとも、お気づきのようにセンター部分の変更が必要になりますが・・・
ほかにも、純正アルミとして有井(現マイクロエース)のジャパンパトカー用のものにセンターカバー部分を追加で製作する方法がありますが、資料が乏しいのでやれる方推奨になります。

さらに長くなりましたので続きます。

(掲載日2011年3月31日)

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