[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。
・DELTA HF Integrale Evortione2 ハセガワ 1/24改造(準備中)
History of Lancia Delta
ランチャ・デルタがデビューしたのは'79年、フルビアの生産を終了して4年後の事だった。イタル・デサインによる5ドア・ハッチバックは、ジアコーサ方式横置きFFでエンジンは、フィアット・リトモと共用する1.3L、1.5L、のSOHC4気筒が用意されていた。
翌月、その第1段、1600GTが、カタログ・モデルとして登場、105PS,13.8kg-mのベータ用(デルタ・ターボ4X4のベース・ユニット)1.6リッターDOHCエンジンと、4輪ディスク・ブレーキが与えられ、最高速度180km/hをマークする。
そして、マイナーチェンジされた'86年4月,パリサロンにて、デルタシリーズのマイナーチェンジと共に、真打ちともいえる最終追加の最強バージョンHF4WDが、デビュー、市販される。
ちょっと待て。最終?最強?どういうこと?それじゃあ・・・と、貴方が何を言いたいかはわかります。でもそれは、運命のいたずらによって書き加えられた予想外のシナリオ。本来、当初の予定では、これ以降の車種追加はもとより、この車で(ワークス体制で)ラリーフィールドで戦うことすら、最初から考えてはいなかったと言われており、なにより出る幕すらなかった。
少なくともHF4WDが登場した、そのときは・・・。
全ては,運命のいたずらによる物だった・・・。(それも、あまりにも、皮肉なものになるのだが・・・。)
実はデルタ・シリーズは、この時点でモデルサイクルとしては、末期で、次期モデルの開発も進んでおり、近い将来フルモデル・チェンジする筈だった・・・。また、ラリーは、グループBタイトルによって争われており市販車とは、一線を画す存在といえるホモロゲートモデルが、台頭していた。もちろん、ランチャも、"デルタS4"というエヴォリューションモデルで、WRCに参戦していたが、同じなのは、名前だけ、中身は全く別物(ミッドシップ4WD、ターボ+スーパーチャージャー)だった。
だが、'86年のシーズン半ば、急遽発表された、FISAによる突然のWRCレギュレーション規定変更が、そのスケジュールを(色々な意味で)狂わせた。 前述のようにWRCは、当初'87年以降グループSレギュレーションに、タイトルをかける予定だった。しかし、同年グループBによる重大事故が相次いで発生するに至り、同年5月、ある死亡事故がおきたことにより、事態を重く見たFISAはグループSはもとより、グループBもあまりに危険と判断し、'86年で終了。'87年以降はチューンの低いグループAに、タイトルをかけるという決定を下した。WRC に参戦する各メーカーは突然のFISAの決定に反論を訴えるが、FISAとしても,譲歩する余地は無かった。グループBマシーンは極限まで進化しすぎたがゆえに時としてドライバーにさえ,牙を向ける諸刃の剣と化してしまった。それ以上パワーのあるグループSマシーンによるラリーは野獣を世に放つような物。それはあまりにも危険すぎる。そう判断したのだ。
Delta゛Integrare゛STORY
Integrare8V
Integrare16V
'88年ホモロゲーションの降りたWRC第3戦にてデビュー・ウインをはたし、勝ち続けるデルタ・インテグラーレだったが、他のメーカーから、続々と、送り出されるライバル達に勝ち続ける為に進化することを怠らず、'89年遂にエンジン本体にも、改良の手がくわえられる。シリンダー・ヘッドの4バルブ化だ。
ganma91-Evoiuzione
'91年WRCは、 日本車が、台頭してきたシーズンとなってきた。 トヨタ・セリカが、デルタと、対等の速さをみせつけ、三菱や、スバルも頭角をあらわしてきたからだ。実力を付けてきた日本から来るライバル達に対し、アドバンテージが無くなってきていることから、デルタに大幅な、改良を加える時が来た。
Evoluzione 2
'92年末、ランチャは、WRCでの活動を、終了、そして、翌93年、デルタ・シリーズは、14年ぶりに、モデル・チェンジされた。その新しいデルタのラインアップにはインテグラーレはなかった。
だが、デルタ・インテグラーレ・ストーリーは、これで、終わった訳ではなかった。
WRCにおいて、ピンチ・ヒッターとしてラリー・フィールドに駆り出されたデルタは、ラリーフィールドにおいて、輝かしい成績を残し、そして、このエヴォ2によって、スポーツカーとしての極みに達した。また、ファンへの感謝の意をこめ、このモデルをベースとした幾つかのスペシャルバージョンがリリースされた事も追記しておきます。
そして、95年春、最終ロットの限定車、"ディーラーズエディション"そして、熱狂的な日本のファンの為に、"コレッツィオーネ"をそれぞれリリースし、ロットアップと共にデルタ・インテグラーレ・ストーリーは、静かに幕を降ろした・・・。
インテグラーレという名を遺して。この名は、デルタ以降ランチャの4WDモデルの名称として、新たなストーリーを刻み続けている・・・。 現在にいたるまで・・・。
参考資料 (株式会社)ネコ・パブリッシング刊 カー・マガジン1994年12月号、特集"ランチャ・デルタ・インテグラーレ"より、また、同社刊、アイ・ラブ・インテグラーレにこの特集記事が、転載されています。