AP GT 後期型(C-S124A 1975−1977)
フジミ1/24

ベレット、117クーペに引き続き、今度はサバンナ、しかも前期と後期を一緒にリリースしてくれ、おまけに極初期型GS IIまで出してくれるとは・・・夢にも思いませんでしたわ。

当然作るために数台押さえたんですけども、ここ最近いろんな意味でバタついてたんで一番乗りといかんかったっすねぇ・・・

しかし、出してくれるのは非常に嬉しいですが、例によって例のごとく・・・せっかくまず出なかったであろうアイテムをこうして立て続けに出してくてれるというのに水を差すようで申しわけないんですけど、ねぇ・・・。

まあ、致命的なミスを犯してるわけでもないし気に入らなけりゃ直しゃあいいんですから。

そんな訳で、この文章を読んで下さる皆様には例のごとく愚痴をこぼすようで、非常に申しわけない限りですが、とにかくいきましょうか・・・って、どこへ?(←このドアホ!!)

キットについて

え〜なんだかまたしても、しょっぱなから苦言を言うようで恐縮ですが・・・

『頼むからええかげんきちんとリサーチせぇ!!』

・・・いきなり怒鳴ってしまい、気分を害されましたことをお詫びいたします。またしても、各年代がごちゃ混ぜになっていて収拾付かなくなってるという自体でして、しかも、どっちつかずな有様なんです。

どういうことかといいますと、キットはフロントグリルの変更された後期型、なのは分かるんですが、実は、後期型でも、2種類ありまして、まず、1973年7月にこのグリルになり、キットのパッケージ写真も、この年代のGTの写真なんですが、よく見ると、バンパーの下の部分、キットの物と形状が違います。
そう、フロントスカート、つまりバンパーの下の部分、スポイラー状(当時風に言えばエアダム・スポイラー)になっておりますが、これは1975年10月に昭和51年排気ガス規制適合車になり、『MAZDA』エンブレムが現在の書体に変更されたモデルから採用されているんです。
さらに、このフロントセクション、グリルも一体整形で、73年モデルの三角エンブレムがでんとモールドされていると言う・・・

まぁ、確かに互換性はありますんで、エアダムつきスカートに換装してる75年以前の車両も見かけますし、こっちのほうがかっこいいんですけどねぇ・・・。

でも、この仕様って、実車以外で、何かで見たことあるような・・・

まあ、とやかく言っても始まらないですから、今回は、1975年以降のAP GTに改修しながら説明いたします。

ボディについて

実車をあまり見る機会が無いんでなんともいえない部分もありますが、ホイールアーチのフレア部分が大きく、またフレア部とボディとの境界、こんなにくっきりしていなかった気がするのと(なんだかオーバーフェンダーつけて取り付けビスと隙間をパテ埋めしたみたい・・・)リヤセクションがなんだかぼってりしているように思えます。まあ、今回はあえて手を加えませんが、ホイールアーチに、メッキモールのモールドがありますけど、これはGS IIのみの設定ですんで、削り落とし、タイヤに近づくにつれ、内側に絞り込まれる形状だったと思うので、そのように整形したことが変更点ですか。

後は、ルーフ左右両端のプレスライン、キットでは凹モールドでしたが、両端側が出っ張っていたようにも思うんですが・・どうでしょうか?

まぁ、気になるところといえばそのくらいでしょうか。でも、ホント、何かに似ている気が・・・

まあ、あとは、ヘッドライトの反射鏡、フロントパネルと一体整形なのには頭抱えましたが。
この場合、メタルックを貼ればいいんでしょうが、生憎、道南方面は品切れ状態がしばらく続いてて、この文章書いてる今日、やっと入荷して手に入ったくらいなんで。で、やむなく銀を塗っておしまい。アルグラッドIIの場合マスキングが大変だし、接着時に接着剤の影響で曇ったりする恐れがあったんで、止むを得なかった次第です。

ボディカラーはダークグレーメタリック、と言っても、正式な色名が判らないのですが広報写真などではよく見る色でしたので迷わず塗りました。GSIクレオスのNo2黒をベースにNo8シルバーを6:4位の割合で混ぜたのですが、そのままでは、どうにも色調が違うので、No65インディブルーを少量いれ、くすんだ感じにして、吹きました。狙った色調になり、結構いい色になりました。勿論メタリック塗装なんで、No158スーパークリアIIを吹くのはお約束事項です。また、クリア自体は、デカールを張る前の段階でのみ行い、デカールへのクリア塗装はしていません。(時間短縮とデカール損傷のリスクを避ける為)

シャーシーについて

こちらの方のキット、117クーペと同様、リアに関してはアクスル一式が別パーツと言う凝り様。
ただし、117クーペでは改善されてたのに、こちらは、ベレットと同様、フロントタイヤががたつく症状が出ており、やむなくフロントは瞬間接着剤で軸部分を固定しました。しかも、今回はこれだけで終わらず、更にこのシャーシ、普通に組むと・・・。

お〜〜〜い、車高低すぎるぞ〜〜〜

上がストレートに組んだシャーシをはめたもので、下が車高を調整しなおしたシャーシのもの・・・普通逆だろ!!
まあ、改造派の方でしたらむしろ歓迎できることと思いますし、これでアルミホイールにワイドタイヤはかせたら、かなり迫力ありそうですからねぇ。ただ、あまり太いサイズのものはボディ、またはシャーシを加工しなければ履けませんのでご注意をば・・・。
公平を期すため、同じタイヤ/ホイールを用いました。
また、ストレート組みのほう、前輪がやたら低いですがこれは車軸のガタにより、ネガティブ・キャンバー、つまり正面から見てハの字を切っている為です。
またリヤタイヤもセンターからずれていますので、取り付けピンを切り取り位置を修正しました。

では、どうやったかといいますと・・・

まず、前輪ですが、左右ストラット(キットではA19、A20)とシャーシの間をかさ上げすればいい話で、シャーシのストラットがはいる部分と同じサイズにきった1.2ミリプラ板を入れ、反対側から穴と同じ大きさの穴を開口し、ロアアーム(B2)とシャシーの間にも、同じ厚さのプラ板をかませることで対処しました。(左の画像参照)

ただし、今回はそれだけでは足りず、かといって、プラ板をあまり重ねると強度が低下してはがれてくる恐れがあるので、シャーシ自体も手を加えました。
左の画像がそうなんですが、見辛い画像で申しわけありません。
どうしたのかというと、取り付けピンを切除して、新しく作り直しました。
もともとのピンはシャーシの中央部の上端と面の位置にあったのですが、これを面の上にプラ板を張り加工したわけです。

こちらの画像のほうが説明を理解していただけることと思いますがこちらは、後ろ側を加工したものの比較になります。
この加工を行なった際、シャーシの下面とボディのすそが同じ位置に来ましたので、もしかして、図面上のミス?とかんぐってしまいましたが・・・

ちなみに、後ろはリヤアクスル(B1)とシャーシとの取り付け面の間に1.2ミリプラ板を張り合わせて調整いたしました。・・・最も、先ほどの比較画像を見てお分かりのようにセンターからずれてましたので、この後修正したんですが。(さっきも言いましたね、失礼いたしました)

しかし、例によって例のごとく、このキットも付属のタイヤはベレットと同じもの・・・
このタイヤ、ご存知の方も多いかと思いますが、元をただせば、同社の初代ゴルフ用で日東時代のものなんですけど、もっといいタイヤがあるでしょうが!!どうせなら、こちらのタイヤをつかってほしかったわ〜
というわけで、日東/童友社時代のホンダS800Mに用いられていたものがワンセット見付かりましたんでこちらをば♪

このタイヤの金型、もう無いんでしょうかねぇ・・・

ちなみにホイール自体はGSIクレオスのNo8シルバー一色。この年式の車はホイールリングは無く、塗装もシルバーに変わっておりますので。


内装について

最近のフジミの長所のひとつに内装の再現度の良さが上げられますねぇ。

シートの形状もいいし、インパネやコンソールも秀逸で言う事ないですし、仕上げも良いです。
あと、センターコンソール部の空調パネルやラジオの部分にもデカール付けてくれたのはいいんですが、ボタンなどのモールドが邪魔になるのが困り物。ここはモールド無しでも良かったんではないでしょうか?いやいや、気合入れて筆塗りする人がいることを考えれば、これはこれでいいかと。・・・わたしゃ出来ませんが。

ただし、唯一残念なのは、ステアリング。スポーク部分穴が開いていないところ。これは加工するのも大変なんで、何とかしてもらいたい部分です。
ただし、今回は、後期型のでも後のモデルということで、この年式のGT専用アイテムとなっているワイヤースポークタイプのステアリングをこれまたなつかしのマルイのコスモAPのものを(ず〜〜〜っと昔のあまり部品)流用しました。


塗装は例によってNo2黒をやや濃い目に、且つ遠くからエアブラシで吹いてざらついた半艶の感じにしましたけど、後は分からないんであえてそのままにしました。まあ、仕上は、あまり じろじろ見てくださいな。と言ういつもどうりのレベルです。
あと、このキットの場合、シートの裏側こそ窪んでははいませんが、押し出しピンの後があります。もっとも、突貫工事でしたんで気づかずに削るのを忘れてましたが・・・

外装について

で、問題となったフロントグリルですがバッチの部分を別にするなり、グリルのメッシュ部分を別にするなりして欲しかったですねぇ。
今回はグリルをくりぬいて(幸いフジミのは材質がやわらかいのでカッターで容易に切除可能)反則ですが、マルイのサバンナのグリルの部分を型想いとポリパテにて複製したものと入れ替えて、『MAZDA』エンブレムはキットのデカール34番を黒い板(今回はナンバープレートの台を切り出し)に貼り付けて装着。
ちなみに、キットでは一枚しか入っていないのでもう一台のものを流用いたしました。どの道そちらのキットは前期型で必要ないデカールですので♪

 リヤセクションに関してはデカールの貼り付け指示が各年代ごちゃ混ぜになっております。
今回作った1975年以降のモデルは33番と34番のみで、それ以前の場合、35番のみ、ただし、30番の『MAZDA』旧ロゴの貼り付けが必要です。
それと、もうひとつ、鍵穴が省略されておりますので追加しております。(これは極初期型のみ、カバータイプのバッチが付いてたためかと思いますが・・・)いかがでしょう?
また、リアサイドに付く『SAVANNA』エンブレムはこのタイプではリフレクターバッチ内(E3)つまりキットではクリアオレンジ塗装が指示されている部分が黒でその部分に文字が入るのですが、寸法も合わず、また書体もナンバーの車名プレートのもので異なるため、省略しました。うちのプリンター、XP用にするドライバー有償なんで。


ウインドゥのメッキモールなんですが、先ほどヘッドライトの項でもお話したことの補足ですが今回、困ったことに、メタルックが手持ちの買い置きが静岡での製作の時に買ったばかりなのにボロボロに千切れる有様で使いもんにならずにゴミ箱直行!!新たに買おうと思えばどの店いってもMAT,つまりつや消しのみで、ここしばらく、どこの店も一向に入荷する気配もなく、札幌に行っても手に入らず・・・(まあ、なかなか行くにいけない事情もありまして・・・)通販に頼るのもあまり好きでなく(振込みしてる暇無かったし)で、今回はやむなくスタジオ27のクロームデカールに頼らざるを得なかったんですが、これがまた曲者でそのままでは全然なじまず、マークセッター使うとなじんでくれるものの、溶けてしまうためか今度はカッター入れてもうまく切れず、貼り終えたと思えば、剥がれたり、密着してても禿げたり・・・おまけにマークセッター自体、、どうも塗装に悪影響あるのかピンホールが出来たり乾いて跡が付いたところ、コンパウンドで磨いても綺麗にならず、デカール貼ったところが痛んだり・・・うまくいくとメタルックよりも綺麗にいきますけど、これがなかなかうまくいかない。やっててイライラして来るは肩がこりまくって偏頭痛は起こって寝込む羽目になるは、散々でした。
デカール用のケミカルなんて、GSIクレオスの物以外、こっちじゃまずお目にかかれない状況なだけに、率直に言って、使いたくないというのが正直な感想です。

まとめ

とりあえず、今回も様子を見るためと勢いで作った為、手の込んだ事はあえてしませんでしたし最後のところでうまくいかず、納得行く出来ではありませんが、結構いい雰囲気に仕上がったと思います。

ただ、所々エラーこそあるものの、117クーペほどは手間の掛かる所も無く、割とさくさく進んだのもまた事実。

なんだかんだ言っても、出るたびに、改良の手が入っていると実感できます。・・・最も、前輪の部分のように退化してる部分もありましたが・・・。

やはりここまできたらセダンやワゴンも出して欲しいですし、グランドファミリアも出してほしいですなぁ♪

私個人としては、ベーシックグレードの標準車も出して欲しいですが。

・・・そんなレアもん欲しがんのアンタだけだってか?

Post Script

どっかで見たことあるなと思ったら、ついさっき思い出しましたわ。
これって、エブロの1/43ミニカーとほとんど同じでした・・・。エアダムつきなのに三角エンブレム付いてることといい、リヤセクションぼってりしてる事と言い・・・まあ、偶然なんでしょうけど。

(掲載日2005年10月2日)

 

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