Build up Report.Vol1 -Return to Basic-

                                   製作リポート第一回 『基本に立ち返る』

田宮1/24日産180SX

2:下地処理

まず、何をするかと言うと、下地を整えるわけですが下の二つの対策を行います。

1;パーティングライン

これは、キット左フロントのアップなんですが画像右よりの位置に(ライト格納部左端から、真っ直ぐ下に向って)縦に一条の線と言うか段が見えるのが解ると思います。これは、プラモデルの整形時にどうしてもできるもので、これがパーティングラインといわれるものです。何でできるのかというと、各自調べて下さい。と言うのも何なので解り易く言うと各セクションに分割された金型が組み合わされてそこにプラスティックが流されるのですが、金型の継ぎ目を完全に合わせる事が出来ず、こうして筋ができるというわけです。

2:表面のうねり

この画像は照明を照らした物ですが、反射した明かりが歪んで見えると思います。これは、表面が歪んでいる為で、反射した光も曲がって見える、と。え?これでわかるかって?ま、確かにねぇ。では、解りやすいように・・・

別の場所ですが、そのままの状態に、画像のフレームの範囲一面、黒を吹き付けて、1000番のペーパーを軽く当ててみた物です。どうです?白くなっている部分が削れた所です。つまり、表面が平坦であれば、このようにまだらにならず窪んでるスジ彫りのところだけがくっきり現れるはず。この画像で黒い部分は窪んでるわけです。最も、全てのキットがそうというわけではありません。新しいキットなら、平滑な面が出てるでしょう。

『ンなもんどうでもイイだろっパッパと色塗って組みゃいいじゃんか!!』

ま、確かにね。こんな地味な作業はつまらないですが、少しでもいいものを作りたいと思うのであれば地味な作業も無駄じゃあないでしょ。実際数こなして、色んな作品見るといやでも向上心上がるんですから。実際、はまると結構楽しいですよ〜。(そう思うのアンタだけだってか?)

まずここで使う物

紙やすり。画像に写ってるのはおなじみタミヤのフィニッシングペーパー。初心者の方はともかく、初級者以上の方は間違いなくお世話になってると思います。ここでは400番から1000番まで、セット物だと細目セットになります。使いやすい大きさに切って使う訳ですが慣れてる人ならともかく、初めて使う場合そのままだと使いづらいでしょう。そこで、どうするかというと・・・

このように両面テープを使って当て板に貼り付けて使うわけです。ここに写っている当て板は模型店で売っているガイドスティック(商品名は・・・なんだっけ?)とスポンジブロック(廃車の部品についてた物で市販してません)ですが、消しゴムや木の角材(ぶっちゃけた話割り箸でも可)なんかでも流用できます。まあ、アイディア次第と言う事で。

いよいよ作業です。

このように当て板を使ってペーパーをかけて、地道に削ってって行くわけで、パーティングラインもうねりも基本的には同じです。気を付けなければならないのはペーパーの選択。この選択を誤ると削りすぎたり、逆にいつまでたっても削れなかったり・・・明らかに段差が激しいとわかっていれば、400番から初めて良いですが、いまのプラモデルの場合差ほどでもないので最初、600、又は800番で軽くなぞって傷がなぞった面一面に一条の筋になったら1000番に移行して、逆にキズがつかない部分が大きい場合400番に下げて、削ると良いでしょう。ちなみに、画像の黒い部分が当たって無い面ですが、これくらいでしたらこのまま使ってる600番で充分消えます。

どうですか〜お客さ〜ん。作例は説明の為に見本部分のみ黒く塗っていますが、もし予算に都合があれば、ペーパーがけの目印の為に(これをガイドコートといいます。)黒の缶スプレーを(勿論プラモデル用なのは解ってますね?)別に買って、軽くスプレーするのも良いでしょう。勿論サーフェイサーでも可。とはいえ、目的は、あくまでガイドで、黒い部分を削り落とせば下地完了となるわけですから、よほどうねりが大きくなければそこまでしなくて良いでしょう。(サーフェイサーはあくまで凹凸を埋めるのと塗装が透けるの防ぐ為に塗るのがが主目的で、全部削るのでは意味が無い)ちなみに右側1センチのモールの部分も白くなってますが、これは、窪んだ部分のパーティングラインを消す為で、どのようにしたかというと・・・

ボケた画像で申し訳ありませんが、(どうしてもピントが机に向かってしまう・・・使ってる人間が天然ボケなせい?)このように細いペーパーを山折にして・・・

山の部分を窪んだ所になぞるわけです。山の折り目に幅を持たせると幅の有る窪みにも応用できますね。また、接触面が小さく、すぐに目が詰まるので、折り目を変えて削っていく事が重要です。
さて、下地が整ったら、塗装に入ります。 ここまでの作業時間:30分から1時間

(掲載日2004年4月10日)

 

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