Coupe 1400RX(A22 1971−1973)
ヤマダ模型−童友社1/21改造 1/24

2004年静岡ホビーショウ合同展示会『Car Pla Net』ブース出品作品

 きっかけは童友社がヤマダ模型の乗用車シリーズをリバイバルして『ノスタルジック・ヒーロー』シリーズを出した際、『ホビージャパン』誌で連載を再開した一戸 寛氏の『時動車―タイムマシン―にお願い』にて、このレオーネをハセガワのインプレッサと共に製作,掲載して(1994年9月号)いる記事を見て、何時かは自分も、と思っていて昨年、部品取りにした同シリーズのセリカと共に手に入れ、製作したものです。
 何時かはやろうと思ったものの,常に店の在庫にあったのでいつでも良いか、と思っていたらある時期ぱったり見なくなり、昨年久しぶりに見つけ、慌てて買ったキットだったりします。
 がこのシリーズ、以前に比べて、販売するアイテム、かなり縮小されてるようです。
 まあ、静岡ではこれに関し、有楽町さんと同社ブースにて担当者に伺ったのですが、まあ、いろいろ事情がある、ということだけいっときます。(此処では言うのはばかれます・・・)

しかし・・・毎度の事ながら相当無謀な事するわたしゃ一体・・・

キットについて

先ほど述べたように今から10年ほど前に童友社がヤマダ模型の乗用車シリーズをリバイバルしたもので、元々は同社のパテントであった『ヤマダマチック』という無段階変速のモーターライズシャーシでデビューした物で当時のお値段もモーターついてて強気の800円!!
因みに当時の1/24キットの価格帯は300〜500円という所。いかに割高だったかは後に4段変速シャーシに改められ車種整理され一部不格好なオバフェン付いたキットが後発のキットが500円だった事からもお解りかと思います。(もし間違ってたらお詫びします)

当時ヤマダは国産車のラインナップ拡充に熱心でこのレオーネもご多分に漏れず,キット化された物なのですが、全てシャーシの寸法にボディを合わせたため、スケールがまちまちでしかもボディの形状も、車種によって出来がいいのもあれば、メチャクチャな物もある宝玉混載状態。しかも、出来がいいのはメーカーに監修してもらったとキット箱絵に記載してるという・・・。

ほんと、

『どっちにするかハッキリせんかい!!』

と怒鳴りたくなる有様ですから・・・

で、このレオーネは残念ながら後者のほう。

ボディについて

キットはあくまでも素材と割り切る事にして、徹底的にいじることにしました。
 実際、このシリーズはあくまでも、当時の雰囲気を楽しむ事と、法外なプレミアに対するアンチテーゼなのですから、キットの出来にとやかく言う前に思い思いにいじったほうが得策。
 実際、ヤマダ時代の物では勿体無くて出来ませんし、それ以前にプレミア価格で買う気にもならん。

で、どうしたかというと・・・

徹底的に切り詰めて、寸法合わせました。

そちらにつきましてはこちらをご覧下さいませ。 New

ボディカラーなんですが、このRXにはダークブルーと暗めのシルバーの2色しか存在しないのですが一戸氏はブルーで製作しておりますので、こちらはシルバーにしました。GSIクレオスのNo8シルバーをベースに、No65インディブルーを混ぜ、No,2ブラックでトーンを落としたのですがどうも落としすぎたみたいです。
(配合比は適当。銀7に対し青1で、黒2位)雑誌で見た色にあわせようとしたんですが実際の色とかなり違っててしまった様な・・・まあ、雰囲気としてはいいかな、と。
バンパーやグリルも寸法を合わせて切り詰め、メッキ部分はGSIクレオスのメッキシルバー。
エンブレムは先に加工前にボディから切り取った部分を切り出して装着。
但し、サイドの一部は紛失のため型思いとプラリペアで複製。
フロントと、サイドのウインカーもボディのモールドから型思いデかたどりしてプラリペアのクリアーを用いて製作したものに置き換え、
ワイパーはモデラーズ製のエッチングパーツを使用。
フェンダーミラーはキットのものを形状を整え、、またアンテナは基部をキットの物を用いてロッド部分を虫ピンで製作。

グリル部は本体のみ『GSR』の文字を削除した以外はそのまま使用し、ライトリムを切り離して型思いとポリパテで形状を変更し複製してライト部をくり貫いてモデラーズのライトセットと手持ちの部品から反射鏡を流用して組み合わせ、ヘッドライトと反射鏡はフジミのポルシェ911の物を流用。
ボンネットのRXステッカーデカールはパソコンでデータを作成してアルプスプリンタによる自作。
但し、ボンネットのデカールは資料がなかったため、おおよその形で製作しました。

テール部はガーニッシュ部を取り除き鍵穴部を切り出し、プラ板で作ったガーニッシュに貼り付け。(GSRとRXでは形状が違う為)
バックランプは合うサイズの物を探し出し(何用のものかは不明)ボディに直接取り付け。
左側のの『RX 4 Disk 5Speed 』 ステッカーは実車写真を参考にパソコンでデータを作成してアルプスプリンタによる自作。

シャーシーについて

キットのものは、モーターライズなのすが、ハッキリ言って使えません。仮に寸法を詰めても電池ボックスやモーターマウントの切除に手間掛かりますし、強度的に不安。

その為、シャーシは廃品流用で、ミツワ模型のローレル(C130型)のものを加工して使用しました。どの道台に固定するし裏返す事もないし、資料もないし、見た事も無いですから〜♪。

最も、足回りの寸法がまるで違う為結局作り変えるため大掛かりな加工をする羽目になりましたが・・・。
ホイールはキットにこそ純正スチールがついてますが共通化の弊害が此処にも・・・外形寸法がやたらデカイ。
但しセンターハブ部の寸法が1/24寸法に合致してて、(レオーネはホイールナット円周部、P.D.Cが140ミリと他社に比べ大きい為?)その部分を切り出し、他のホイールに移植すればよいかと思うものの、13インチがなかなか無い。探した所田宮のS800のスチールが合致するのでリム部を切り出して移植。軸受け部は余ってる田宮R30純正アルミを加工して裏から接着。
タイヤは13インチで細いバイアスタイヤに拘った物の、田宮のスーパー7ではハイトが高く、不釣合い。でこちらも探してグンゼのロータスエランの物を無理やり装着。
シャーシ全体の塗装は黒塗っておしまい。また、ホイールハウス部と室内との仕切りにプラ板を追加、センタートンネル部を加工しました。

内装について

まあ、当時のモーターライズキットの常識で上げ底内装なんで、期待してなかったのですが、リヤシートが意外に使えました。座面と背面を逆に使う事で対処。
 インパネもキットの者を加工して対処。ステアリングは切れている下の部分を同じキットから移植して対応。
今回、最大の問題はフロントシート。当然キットの物は使えず、自作する事になりますがRXのシートは資料があったので形状の近いシートを探し、エッシーのルノー5アルピーヌ用を型思いとポリパテで複製して自作、これをまた複製して2脚作りましたが、ま〜仕上がりの雑な事・・・暇を見て直さないと・・・。

インパネはキットの物を元に改修。上底インテリアの前の部分、つまりインパネの上面になるところを切り抜いて本体と接着。メーターの部分を刳り貫いて他ところまでにとどめました。

 

まとめ

 こちらもなんだかんだで勢いに任せて作ったわけで、正直、形に出来ると思わんかったと言う・・・でも形になって、静岡に出品でき、かなり好評だったようで嬉しい限り・・・。それに作ってて、

『いい憂さ晴らしになりました♪』

と言うと怒鳴られそうですが・・・

まあ、冗談はさておき、真面目な話し、今までの車種の全シリーズ再販開始して頂くのもそうですが(モデルカーズ誌のインタビューではそう仰ってましたし)ほかにもヤマダの金型がちゃんとあるのであれば、そちらも復刻していただきたいものです。初代のサニークーペとか、スバル1000とか・・・。

Post Script

驚いた事に、20007年8月25日発売の『モデル・カーズ』No,137、2007年10月号に掲載されました。
それに伴い、改修作業を行ないました。改修後はこちらをご覧ください。

参考資料
株式会社ホビージャパン著ホビージャパン1994年9月号掲載[時動車にお願いK]一戸 寛氏レポ−ト
八重洲出版著オールドタイマー1998年4月号掲載 沼田 亨氏、浦栃 重雄氏レポート、関本和友氏所有車両

(掲載日2004年7月4日、画像追加及び入れ替え及び加筆修正 2007年9月1日)

管理人よりお詫び:元となったキットの山田模型時代のスケール表記1/22と書いてありましたが、実際には1/21でした。
また、一番下の後方からの画像が今まで掲載されておりませんでした。

当方の認識不足と作成ミスによりご閲覧の皆様にはこの場を借りてお詫びと訂正させていただきます。(2007年9月1日)

 

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