Ultima Twincam 後期型(1988-1992 E-UF31)
アオシマ1/24

さてレパード3部作、お次は以前からあります後期型。
それも金型を改修される前のキットのご紹介になります。

いやまあ、金型改修でようやっとサンルーフ付いて正規のアルティマターボになったのに、何で今更?
といわれそうな気もしなくはないですけれども、実のところ、従来のキットの存在価値がなくなったのかといわれると、これがそうでもないんですよねえ・・・。
確かにサンルーフがないというのは間違っている部分ではあるんですけれども、その間違え方、実のところ世間で言っている部分と実際のところに違いがあるものの、意外なことに誰もそのことに気づいていないんでないのかという・・・。

その経緯を含めた上で改めてご紹介しようかな、と、思ったのが今回の事の次第です。

で、間違っているといっている皆さんに言いたいことはぶっちゃけ・・・。

ケチつけるんだったらよく調べてから言わんかい!!!

・・・まあ、実際のところ怒っている訳でなくオチにしただけなんでお気を悪くなさらないよう・・・
それ以前にこんなことに気づくアンタもよっぽどヒマなのねといわれそうですが。(そんなにヒマじゃありません)

キットについて

この後期型がリリースされたのは確か実車がモデル末期の90年代初頭だったかと思いますけれど、その後、バリエーション展開でエッチング付やエアロつき、挙句の果てにサメエラフェンダーーというド派手な改造車バージョンなんかも出たわけですが、なぜかアルティマターボ用に標準(他グレードにメーカーオプション)のサンルーフが表現されていないという落とし穴があり、近年になってようやっとサンルーフ付の状態に改修された訳ではありますけれど・・・。
とはいえ、実際にはサンルーフそのものは新車注文時に選択しないレスオプションも可能だっただけにさほど目くじら立てることかと思ったものの、『もっとあぶない刑事』仕様でキットが出た事でさらに問題に拍車がかかってしまったような気がします。
でも改修されたキットと比較してみてもう一つ違う部分に気づいたんですが・・・
実のところ、本当の問題って別のところにあったんでないの?というのが私見なんですよねえ・・・。

改修前後で違うのはエンブレムのデカール。
改修前のエンブレムの色がシルバーに対し改修後はゴールドになってます。

ゴールドなのは別にオプションでもなんでもなくこれはこれで標準です。
というのも、調べて判ったんですが、実は後期型のアルティマには搭載エンジンの違いによって2種類存在し、ターボ搭載モデルと自然吸気(NA)モデルの2種類が存在していたんです。

エンジン以外の主だった識別点はサンルーフと本皮シート。標準なのがターボでオプションなのがNA、そしてエンブレムの色でシルバーがNAでターボがゴールドになります。

そのため、このキット、実際にはサンルーフレスOPのターボという見方も出来る一方で本当はNAモデルの本皮シート仕様車だったという見方も出来ます。
実際のところは判りませんけれど、キットの開発に先立って実車取材したのがたまたまそう言う仕様の車だった、だけかもしれませんけれど。

ちなみにべストカーGT以前に従来発売されていたバリエーションの中にはゴールドエンブレムが入っているキットもありましたので実のところ、エンブレムによるグレード違いには気づかなかったのではとも思えますが。

もっともこんなこと知っていても誰得?といわれそうな気がしなくも無いですけれど、まあ、無駄な知識ということで一つ。

そのため、せっかくなのでキットストレートに、ノンターボモデルの本皮シート仕様車として製作してみました。

ボディについて

設計年次が古いとは言っても既に技術が確立して精力的にリリースしだしていた時期なだけにプロポーションそのものについては現在の目で見ても満足のいくレベルかと思うのは私だけでしょうか?
アオシマのきっと特有ともいえるボディが角ばっている印象もこのキットではそう見られませんし破綻しているところも皆無ですからねえ。

パーティングラインもボンネットとトランクの開口部に沿っているので屋根とバンパーに重点をつければ用意に対処できるレベルですが、リアバンパーの表面にシャーシ取り付け部分のところが引けて凹んでいるのとトランク端面左側に凹みがありますのでそこの処理が必要です。

あと気になったのがドア、ボンネットの筋彫り部分。割と浅い印象ですけれど、ボディの肉厚が薄く、特にボンネット部分はエンジン付を前提に設計してたのか(結局現時点でも出てませんけれど)裏側で肉抜きされているので深く掘り込もうとする場合、気をつけないと貫通する危険性もあります。

フロント周りはグリルがボディカラーなのとライトハウジングがメッキになっていないのでGSIクレオスのメッキシルバーを筆塗りする一方で内側の反射鏡、実車は電球部分のみイエローのフォグランプなのでバルブ周りのみクリアイエローを塗りました。
あとはレンズの接着面が極端に少ないので接着の際汚くならないように使う接着剤に気をつけることですか(今回は木工ボンドを使用)


リヤ周りは各ランプ類は一体整形のため色の塗り分けに注意することと・・・ナンバーが入る部分、ブラックなのかボディーカラーなのかが判らなかったためボディーカラーのままにしておきました。

ボディカラーは今回はターボとの相違点を明確にするべく『ベージュツートーン』をチョイス。
雑誌に出ていた車両と昔見た記憶を頼りにGSIクレオスのMrカラーNo4イエローをベースにNo7ブラウンとNo2ブラックで色身を調整し、No8シルバーでメタリックに調合。ただ、もう少し明るかったような・・・シルバーを多めにしてもよかったかという気がしますが。
もちろん、デカール貼り付けの後にスーパークリアーIIを上塗りしたのは定番ですが。
で、メッキのトリミングは後期型だとウインドゥモールだけですのでGSIクレオスのメッキシルバーを筆塗り・・・ハイそこ、手抜き言わない。
正直、自分でも上手に言ったとは思っておりませんから。

シャーシについて

こちらに関しては、共通シャーシですので既にポイントわかっておられる方も居るかと思いますけれど、前サスペンション、タイヤの付く部品の軸が細く、折れやすいので組み立て時にそのあたりに気をつけなければならないのと(といってもフジミの板シャーシよりはましですが)サスアームをシャーシに固定し、接着剤が固まったあとでアームの軸からはみだして余った部分を切ったほうが折れにくくなります。
あと、このシャーシ、車高が選択できるんですけれども、帯に短し襷に長し・・・適正な位置にならないんですよねえ・・・前期型でも言ったことですが。

そのため、車高は調整いたしましたのでこちらをご覧ください。

管理人追記:
当方の転送掲載ミスで上記ページ、アップロードされておりませんでした。
ご閲覧の皆様に大変後迷惑をおかけしましたことをお詫びいたします。(2010年10月12日)

内装について

このキットに関して言えば形状が角ばっている感じが全く見られず表面のしわを含め実車の本皮シートを表現しているとも思えます。これで裏面が肉抜きされてなければ。
まあ、いつものごとくそのままですけれど。しかもパーティングラインすらそのままという・・・目立たないからいいでしょ(←よくありません)。

その一方で、シフトレバーの位置がPレンジでなく一番下のLレンジの位置に来ている事と、ペダルがないことが気になる部分ですけれど、その辺はお好みで・・・(手抜きとも言う)

また、一つだけ気をつけることがあるとするならば、左右のシート、実は形状そのものが違い、助手席のシート形状が複雑になっています(パートナーコンフォータブルシートといってシートバックが途中で折れる構造)。そのため、間違わないように気をつけなければなりません。

後はシート地の塗装ですが、今回こそ本皮ということでグレー系とブラウン系の2種類のうちブラウン系ということでMrカラーNo44タンをエアブラシ塗装しましたが、もう少し艶があってもよかったかもしれません。もしNAに標準のモケット地を表現する場合、サーフェイサーを吹いてしわのモールドを埋めるとか、前期用のシートを移植・・・というのも流石にそこまでする必要あるかと言う気がします。

エアブラシ塗装なら、フラッとベースを多めに入れて完全につや消しにするとか、つや消しクリアーを最後に軽くかける程度に吹くとか・・・いかがなもんでしょうねぇ。

まとめという名のたわ言

今回レパードを纏め掲載するつもりで製作したため、ところどころで手抜きしてるのがバレバレですが、(特に内装なんか)今回の改修でもう市場在庫のみということもあって、こういったアプローチの仕方もあるということを言いたくて作ったというのが本音です。

まあ、このレパードに関して言えば、もう皆さん『もっとあぶない刑事』仕様で作る人が殆どだと思ったんで、毛色の変わった仕様にしたかったという単純な理由です。

当相互リンク先の『model car factory LITTLE HWEEL』の北澤先生がブラックツートンで製作しておりますし、氏のブログの2007年11月から12月にかけて製作記を掲載されていますのでこれから製作しようと思われる方はそちらをご覧になられた方がウチの駄文の100万倍参考になります。

また『MARUMASA製作所』のMASAKICHIさまもキットに付属のオプションのリアスポ付で製作されておりますのでそちらもごらんいただければ参考になるかと。

ドサクサ紛れに人様のサイトなんかもご紹介したりしていますけれど、人様の製作された完成品を見るのも楽しいですし、何かしらのヒントが見つかるのではと思ってのことですのでなにとぞご容赦をば・・・。

人気のある一つの仕様に固執するのもいいのですが、その一方で、いろんなバリエーションの中から自分の気に入った仕様を選んで作るのもまたプラモデルの製作の醍醐味なんでないかと♪

これはお仕着せのミニカーでは得られない楽しみ方だと思います。

まあ、偉そうな事ほざいていますけれど、ワタシも何気に人のこと言えませんが。

実際、そのだいぶ前に作った仕様が仕様なだけに、ですからねえ・・・。。

(掲載日2010年9月20日、2010年10月12日お詫びと追記)

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